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とんこつ「一蘭」独禁法違反か 490円カップ麺など販売価格で圧力?

2022年3月29日 20:05
とんこつ「一蘭」独禁法違反か 490円カップ麺など販売価格で圧力?

とんこつラーメンなどが人気の「一蘭」が、独占禁止法に違反した疑いがあるとして、公正取引委員会が調査していることがわかりました。カップ麺などの販売価格をめぐり、小売店に不当に圧力をかけた疑いがあるということです。

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29日のお昼時、「おいしかったです」と感想を述べるのは、一蘭のとんこつラーメンを食べた人たち。

濃厚なとんこつスープに唐辛子が入った秘伝のタレ、細麺がよく絡みあう一杯が人気の一蘭は現在、国内外に87店舗展開するラーメンチェーンです。その一蘭は昨年、カップ麺を発売しました。純粋なラーメンの味を楽しんでもらうため、具材は入れず、麺とスープとタレだけで勝負しています。490円と少々値が張りますが、出荷数は発売から1年ほどで500万食を超えています。

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しかし、公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いで、一蘭を調査していることが判明しました。関係者によると、一蘭はカップ麺など自社製品の値下げをしないように、小売店に不当に圧力をかけた疑いがあるとみられています。

メーカーが小売店に希望価格を提示すること自体は問題がないとされますが、独占禁止法に詳しい弁護士は次のように指摘しました。

独占禁止法が専門 大江橋法律事務所 小田勇一弁護士
「出荷を停止してしまったり、それを示唆したり、ムチを与える形で販売価格を拘束することが問題視される。それがどういう範囲で組織的に行われているのかどうかが、一つポイントになるのではないか」

公正取引委員会は、具体的なやりとりなどについて調査を進めています。

一蘭には、ブランドイメージを維持する狙いがあったとみられていますが、日本テレビの取材に対し、「詳細は伝えられないが、公取の調査に全面的に協力している」とコメントしています。