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来年度予算106兆円超 コロナで過去最大

2020年12月21日 12:41
来年度予算106兆円超 コロナで過去最大

政府は、21日の閣議で来年度予算案を決定しました。新型コロナ対策を受けて一般会計の総額は、およそ106兆6100億円と過去最大です。

予算案の一般会計の総額は、およそ106兆6100億円で、予算案が100兆円を超えるのは3年連続です。新型コロナウイルス対策のために、予備費を5兆円積むことが主な要因です。

社会保障費は、今年度より1500億円ほど増えて、過去最大のおよそ35兆8400億円となります。高齢化による医療や介護費の自然増のほか、介護報酬の引き上げ分が加わります。

防衛費は、敵の脅威の範囲外から攻撃を可能とする、国産の「スタンド・オフ・ミサイル」の研究開発などで、およそ5兆3200億円となり、7年連続で過去最大を更新します。

そのほか、インフラの老朽化対策など公共事業に、およそ6兆700億円、教育や科学技術に、およそ5兆4000億円を計上します。

歳入では、税収が当初の見通しより、6兆700億円程度減って、57兆4500億円程度となり、11年ぶりに減少します。このため、およそ43兆6000億円の国債を発行しますが、今年度の当初予算から11兆円以上増え、国の歳入の4割を借金に頼る苦しい状況です。

いまや国の借金は、ゆうに1000兆円を超えています。巨額の借金は、子どもたちの世代にのしかかります。感染症の動向をみきわめながら、今こそ本気で、財政の危機的な状況を直視し、正常化への道筋をつける時が来ています。