予算案一般会計106.6兆円 過去最大に
政府の来年度予算案の一般会計の総額が106兆6100億円程度となり、過去最大を更新します。新型コロナウイルス対策で予備費を5兆円積むほか、社会保障費や防衛費などが増えるためです。
来年度予算案の一般会計の総額は106兆6100億円程度で、今年度の102兆6580億円を超えて過去最大となる見通しです。100兆円を超えるのは3年連続です。
新型コロナウイルス対策のために来年度も予備費を5兆円積みます。地方自治体に配る地方交付税交付金は約16兆円の見込みで、特別会計から出す分をあわせると17.4兆円となります。コロナの影響を受けている地方自治体の税収減を補います。
社会保障費は今年度より1500億円ほど増えて、35兆8400億円程度となります。高齢化による医療費や介護費の自然増のほか、介護報酬の引き上げ分も加わります。
防衛費は次世代の戦闘機を開発する経費などで、5兆3400億円と過去最大を更新します。
そのほか、公共事業に6兆円程度、教育や科学技術に5.4兆円程度となります。
歳入では、税収が当初の見通しより6兆700億円程度減って57兆4500億円程度となり、11年ぶりに減少します。こうした不足分などを補うため、43兆6000億円程度の国債を発行します。国債の発行額は今年度の当初予算から11兆円以上増えることになり、厳しい財政状況が続きます。
政府は来週21日に予算案を閣議決定します。