ルネサス 火災前の水準に3か月から4か月
半導体メーカー大手のルネサスエレクトロニクスは、今月19日に茨城県の工場で起きた火災について会見し、半導体の生産を火災前の水準に戻すには、3か月から4か月程度かかるとの見通しを発表しました。
自動車向けの半導体で高いシェアをもつ、ルネサスエレクトロニクスは、今月19日未明に茨城県の那珂工場で火災が発生したため、現在、半導体の一部の製造を停止しています。
30日の会見では、半導体の生産を火災前の水準に戻すには3か月から4か月程度かかるとの見通しが発表されました。
出火原因についてはまだわかっていません。当初の発表では工場内にある11台の半導体の製造装置が焼けて壊れたと発表していましたが、その後の調査の結果、火災で装置にすすがついたり、発生した塩素ガスによる腐食が見つかったりしたため、交換や調整が必要な製造装置は12台増え、合計で23台になったということです。
ただし、23台のうち16台は6月までに対処できるめどがたっており、当初の目標どおり4月の下旬にも半導体の製造を再開できる見通しです。
しかし、製造が再開されても出荷までには時間がかかるため、4月下旬には半導体の在庫がなくなり、取引先の自動車メーカーへの影響は避けられない情勢です。