AI活用のネット売買“独禁法違反”を検証
ネット上の売買でAI(=人工知能)の活用が進む中、公正取引委員会は、独占禁止法上、問題となりうるケースがないか検証した報告書を公表しました。「ランキング」サービスへの懸念などが指摘されています。
公正取引委員会は、ネット上でのAI(=人工知能)を活用した取引の中で、公正な価格競争を阻害しているものがないかなど、調査した報告書を公表しました。複数の企業で価格を調整する「カルテル」が技術的にあり得るとしたほか、「ランキングサービス」について懸念が指摘されました。
ネットユーザーが様々な商品やサービスから自分のニーズにあうものを選び出す際に、「ランキング」サービスが利用されています。しかし、報告書によるとランキングを運営する事業者が自社の商品をランキングの上位に表示し、ライバルを排除する可能性があるということで、ヨーロッパではすでにそうした事例が問題となっています。
公正取引委員会は、報告書を参考にしながら、AIなどを活用した取引で独禁法上の違反がないか個別に対処していくということです。