スズキ 会長最後の“軽自動車への思い”
自動車メーカーのスズキは、2020年度の決算が減収増益と発表しました。ことし6月に退任予定の鈴木修会長は、会長として最後となる記者会見で、今後の軽自動車への思いを語りました。
スズキ 鈴木修会長(91)「マスコミのみなさん。最後ですから、ごきげんよう、よろしくお願いしますということで、軽自動車の芸術品は守り通してほしいですね」
鈴木修会長は、これまでスズキの主力商品である軽自動車を「限られたスペースを上手に使った芸術品」と評価してきました。
軽自動車をめぐっては、中国で生産された格安の小型電気自動車が、日本国内に商用車として導入され始めるなど、環境が変化する中、鈴木修会長は、最後の会見でも軽自動車に向けてエールを送りました。
また、2020年4月からの1年間の決算については、売上高が3兆1782億円と前の年に比べて8.9%減少しましたが、最終利益は1464億円と、前の年に比べて9.1%増加しました。
主力市場であるインドで、一時は販売台数が大きく落ち込みましたが、その後、前の年を上回るまでに回復したことで、利益を積み上げました。
今期の業績については、主力市場のインドで、ことし4月以降、新型コロナウイルスの変異株が流行していて、今後の生産や販売の見通しが立たなくなってきたことから、予想を出しませんでした。