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温暖化でサンマなど漁獲量↓対策とりまとめ

2021年6月4日 19:32
温暖化でサンマなど漁獲量↓対策とりまとめ

サンマ、サケ、スルメイカの漁獲量が近年急速に減っていることについて、水産庁の検討会は4日、地球温暖化が原因だとの見方を初めて示し、将来も漁業を維持・継続するための対策をとりまとめました。

日本で水揚げされる魚の量は、漁業従事者の不足などから緩やかに減少していて、中でも、サンマ、サケ、スルメイカの漁獲量は、2014年からの5年間でおよそ74%減少しました。水産庁は、この3種の漁獲量の急速な減少には固有の原因があるとみて、検討会を設置し、原因と対策を議論してきました。

4日とりまとめられた報告では、その原因として、地球温暖化による海水温の上昇や海流の変化を挙げました。魚の成長できる時期や海域が変わってえさの確保が難しくなったり、成長する前に他の魚に食べられたりするリスクが高まったため、漁獲量が減ったと分析しています。水産庁が温暖化が不漁の原因と明記したのはこれが初めてです。

水産庁は、こうした傾向は今後も継続し、漁獲量に上限を設けるなどの従来の方法では対応は不可能とみています。このため新たな対策として単一の方法だけで単一の魚を捕る漁業を改め、複数の種類の魚を様々な方法で捕るなど、「マルチな漁業」への転換を進めることを打ち出しました。

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