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身近なお菓子で非常時の備えを

2021年8月8日 12:24
身近なお菓子で非常時の備えを

9月1日は防災の日。いつものお菓子を防災用に保存できる商品が増えています。その中にはおなじみのあのポテトチップスやロングセラーのあのビスケットも…。


■ポテトチップスを缶で販売

子どもから大人まで多くの人に愛されているポテトチップス。スナック菓子メーカーの湖池屋が、5年間の長期保存が可能なポテトチップスを今年8月に発売しました。

きっかけは、2019年の秋に日本列島をおそった台風。台風の備えとして、ポテトチップスも品薄になったことでした。

今回発売された商品は、容器に密閉性の高い缶を採用したことで、5年間の長期保存を実現。通常の袋詰めと異なる点は、缶の容器に収まるよう、短冊状の一口サイズにカットされていることです。

いっぽうで、不安なときこそいつものお菓子で安心してほしいという思いから、味付けは通常の商品と同じまま。パッケージのデザインも普段の暮らしになじみやすいよう、通常の商品と同じになっています。

SNSでは「5年保存はすごい」や「塩気のある保存食はうれしい」「5年も保管する自信がない」などと話題に。

湖池屋広報部は、「非常時こそ何気ない食の楽しみも重要なので、ローリングストック(多めに買っておき、消費したぶんを買い足す備蓄)として、いざという時に役立てていただければ」と話しています。


■あのビスケットが厚焼きで保存食に

長期保存に適した身近なお菓子はほかにも。

「おいしく食べる長期保存食」がコンセプトの保存食シリーズ「IZAMESHI」と、動物の形をしたビスケットの「たべっ子どうぶつ」がコラボレーションし、「厚焼きたべっ子どうぶつ」が今年3月、発売されました。

「IZAMESHI」シリーズは、非常時の食品としておかずからデザートまで豊富にラインアップ。ただ従来「お菓子」は2種類とバリエーションが多くはありませんでした。

そのため販売元の「杉田エース」の担当者は、乾パンに代わるようなお菓子を探し、思いついたのが、「たべっ子どうぶつ」とのコラボだといいます。

「たべっ子どうぶつ」は、長年多くの人に愛されているロングセラー。そのため「日常と変わらない味」を提供することで、非常時にほっとできるのではないか、との思いから選ばれたそうです。

通常の「たべっ子どうぶつ」に比べて油脂を少なくすることで、長期保存に適した仕立てに。また、厚焼きのビスケットにすることで、腹持ちもよくなるということです。

また、どうぶつの種類も通常の46種類にコアラが追加され、計47種類に。パッケージもおなじみの動物たちが防災グッズを身にまとったかわいらしいデザインです。

発売後、SNSなどで話題となり、多くの反響があったそうです。

おとなからこどもまで、口になじんだあのおいしさを、いざという時にも。防災の日を前に、非常時の備蓄を日常的なお菓子からも選んでみてはいかがでしょうか?

画像:湖池屋 LONG LIFE SNACK