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トヨタ 異例の集中回答日前に満額回答で妥結

2022年3月9日 21:07
トヨタ 異例の集中回答日前に満額回答で妥結

トヨタ自動車の今年の労使交渉が妥結しました。他の自動車メーカーでも満額回答の方向を示すなど、来週の集中回答日を前に早期の決着を見せています。

今年の春闘でトヨタ自動車は、組合が要求した賃上げとボーナスに対して、満額回答を正式に示しました。

トヨタ自動車の労働組合は、「職種別」「階級別」に12のパターンの賃上げを求め、また、ボーナスについては、月給の6.9か月分を要求していました。

交渉の中で、豊田章男社長は、自動車産業全体のうち7割の従業員が組合に加入できていない状態を念頭に、「日本で働くすべての人たちのことまで考えて話し合い行動していく」と語りました。

来週16日が労使交渉の集中回答日ですが、その1週間前にトヨタの労使交渉が妥結するのは異例だということです。

ホンダも労使交渉の場で、月額3000円のベースアップと月給の6か月分のボーナスの要求に対し満額回答の方針を示しました。

ホンダは方針決定について、「労使一体となった変革への想いを加速させるパワーを従業員に与えるため、またスピード感をもって変革に取り組む姿勢を示すため」として、集中回答日を前にして、会社の方針を組合側に伝えました。

また日産自動車も組合側が月額8000円のベースアップと月給の5.2か月分のボーナスを要求していましたが、経営側が要求通り満額回答する方針を示しました。

日産は方針決定について、「業績が回復する中、一人一人の苦労に報いるとともに今後の会社の成長に向けて組合側と意識を共有できたため」と説明しています。