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お財布と環境に優しい“余り”使いお手頃に

2021年9月29日 20:03
お財布と環境に優しい“余り”使いお手頃に

ハンバーガーチェーンのドムドムが銀座にカレー専門店をオープン。初日の28日、多くの人が詰めかけました。お客さんのお目当ては、環境にもお財布にも優しいというカレー。実は、いまエコでお得にもなる取り組みが広がっています。

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東京・銀座の一等地にできた行列。列の先にはカレー専門店が。のれんには見覚えのある象のマーク。実はこのお店、ハンバーガーチェーン、ドムドムハンバーガーが28日にオープンさせたカレー専門店なのです。

並んでまでも食べたいそのこだわりは、ほろほろになるまで煮込まれた和牛のすじ肉です。その味に、客のスプーンは止まりません。気になるのは、そのお値段。

会社員「銀座の価格帯としては安い価格帯」

会社員「1000円ぐらい超えてしまうことが多い場所ですから、助かります」

このボリュームでなんと680円。さらにテイクアウトだと590円なのです。お手頃な価格にはあるワケが。

カレーの具材の牛すじは、ドムドムフードサービスが手がけるハンバーガーショップで使われている和牛の切れ端。すじの部分はこれまでほとんど使い切れなかったといいます。

ドムドムフードサービス・藤崎忍代表取締役社長「(切れ端は)処分するしかないということでとてももったいない。フードロスを考えたときに、それはいけないなと」

使い道を模索した結果、和牛すじカレーの開発にたどり着いたといいます。

藤崎忍代表取締役社長「お財布に優しくて、環境に優しいカレー屋さんということで」

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「お財布に優しくて環境に優しい」こうした取り組みは、あの無印良品でも。リニューアルされた新宿の店舗に並ぶのは、大幅に値引きされた一点ものの家具などで、照明は定価2万円以上ですが、箱がなくなっただけで半額以下の1万円。

テレビ台も多少の傷があるだけで半額になっています。実はこれ、すべて訳あり商品。

MUJI新宿・永戸順也店長「傷のあった商品などを、そのまま販売することができなくなっていましたので、そういったものを集めて、もう一度(低価格で)お客さまに提供を行っています」

「もったいない市」として家具などをお得に販売しています。さらに、様々な青色の服がたくさん並んでいます。このシャツは客がいらなくなった衣類を店が回収し、染め直したもの。こちらも低価格で販売されています。

永戸順也店長「いままで販売できずに、一部は廃棄などもされているものもあった、そういったものを“新しいかたち”として、お客さまに提供している」

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「新しいかたち」は高円寺駅前の商店街にあるアンテナショップでも。閉店1時間前、店頭に並ぶお弁当などに、カメラを向ける店員の姿が。1枚1枚丁寧に写真を撮るそのワケは…。

「今日残ってしまいそうなものを、写真を撮ってインスタグラムにあげる」

店内のタイムセールの品を、インスタグラムで広く発信しているのです。考案した大学生は…。

考案した大学4年生・小泉勇輔さん「(コロナで)若者とかアルバイトが減った人に対して、安価でおいしいものを知ってもらった上で届けられればと思って」

フードロスの問題に加え、コロナ禍でお金に困っている学生など、「本当に欲しがっている人に、欲しいものを届けたい」という思いから始めたといいます。

売れ残る弁当やお総菜は半分ほどに。この取り組みは、商店街の9つの店舗で行われているということです。