フードロス対策“廃棄”果物皮でドリンクも
お得なフードロスへの取り組みが進んでいます。
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客にとってはうれしい光景。お店の方がおにぎりなどの商品にシールを貼っていて、20円引きと書かれています。実はここ、大手コンビニチェーン「ファミリーマート」です。
今月から全国およそ1万6000店舗を対象に、おにぎり、サンドイッチなど消費期限が迫った商品の値引き販売をすすめています。狙いは。
ファミリーマート 店舗運営業務部・中村洋介マネジャー「エコ割と称しまして。3割くらいを目標に“フードロス”を削減したいなと」
消費者にもお得な「フードロス対策」です。
お客さん「安く買えてうれしいですし、結果としてフードロスの対策になるなら、ウィンウィンというか、いいかなと思います」
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お得なフードロス対策は、コーヒーチェーン「スターバックス」でも。来月23日から消費期限が近づいたドーナツやケーキなどを20%値引きして販売するということです。
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「ホテルニューオータニ」内にある飲食店では、小さな気づきから生まれた「フードロス対策」も。レモンやライムなど柑橘系の爽やかな風味が口いっぱいに広がるノンアルコールカクテル。もととなっているのは。
ホテルニューオータニ バーカプリ・吉田宏樹マネジャー「フレッシュジュースを搾った後に出たフルーツの皮とかですね」
通常廃棄する果物の皮と砂糖を混ぜ合わせて瓶詰にし、24時間寝かせることでできあがるシロップです。
吉田宏樹マネジャー「小さな気づきというか。ゴミを少しでも減らして、おいしいものに切り替えていけたらという思いがあります」
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先月都内にオープンした「フルーツ大福」の専門店。味はいいのに傷がある果物を積極的に利用するなど「フードロス対策」に取り組んでいます。これ自体は珍しいことではありませんが、実はこの店にも「リアル二刀流」がいるのです。
「ひとつひとつ大きく手作業で」
早朝から大福の製造を行う店主の薄井華香さん。日中は。
「仕込みが終わったら、すぐ着替えて学校にいきます」
なんと、現役の高校生。中学卒業後に単身石川県金沢市から上京し、東京で起業した「現役高校生社長」です。きっかけは。
金沢フルーツ大福凛々堂経堂店“社長”薄井華香さん(15)「(金沢の)実家が野菜の仲卸をやっていて、すごく多くの捨てられる野菜や果物を見てきて」
幼い頃からまだ食べられるのに捨てられる野菜や果物を見てきたこと。将来の夢、「フードロス」に特化した飲食店をオープンするため、学業とメニュー開発の両立に日々励んでいます。