おせち予約の季節も…ウニや秋サケが大量死
早くも、おせち料理を予約する季節となりました。しかし、北海道では、赤潮が発生し、おせちに欠かせないイクラやウニ、秋サケが大量死する被害が出ています。
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都内の百貨店では、おせち商戦が本格化。コロナ禍で迎える2度目のお正月、今年のトレンドを聞いてみました。
東武百貨店池袋本店・食品部商品企画課サブマネージャー 因幡秀樹さん「家ナカでのお楽しみをされたいというお客様がかなり多くいらっしゃいまして、特に個食のおせちに関しては、昨年の1.5倍くらいの量をご用意」
“巣ごもり正月”が予想されるため、少人数向けのおせちが人気となっていました。
しかし、今、おせちに欠かせない食材に、思わぬ事態が。
秋サケの産地、北海道白糠町で、次々と引きあげられていたのは、秋サケ。元気にはねているサケも数匹はいますが、大半は動いていません。既に死んでいるといいます。
網にかかった600匹ほどの内、なんと500匹が死んでいたといいます。死んだサケは家畜のエサにするしかなく、漁師は頭を抱えていました。
漁師「8割から9割くらい死んでいてもう最悪でしたね」
大量死しているワケとは。
漁師「(元々)魚いない状態で今度は赤潮っていう状態だから」
先月末、釧路から日高地方の太平洋沖で発生した赤潮などの影響で大量死したというのです。太平洋沿岸で被害にあったサケはおよそ1万2000匹。
さらに、海水温の上昇などで、秋サケの漁獲量は年々減少傾向となっていて、10年前から半数以上が減少。
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海の幸の価格が高騰する事態に。都内にある海鮮丼のお店にも影響が。サーモンの上に、たっぷりとのせたのは、輝くようなイクラ。さらに、ウニも豪快にトッピング。ただ、店は高騰する仕入れ値に悲鳴を上げていました。
熊だ・今野健二代表「相当ピンチですね。(イクラは)キロ3500円から1万1000円くらいまで上がってきている」
安かった時期に比べ、仕入れ値が3倍に跳ね上がったというイクラ。本来、ウニは北海道産を使用していますが、1.5倍ほど高値となっているため、5日は、カナダ産に切り替えて販売せざるを得なくなっていました。
そして、これからピークを迎えるおせち。製造販売を行う会社にも影響が。
魚伊三・小美濃一喜取締役「イクラの方がかなり高騰するとお話をうかがっておりまして」
東京都中央卸売市場によりますと、イクラの価格は、去年の同じ時期と比べて、1.5倍ほど高値に。
この会社では、今後仕入れるおせち用のイクラの仕入れ値が上がったとしても、販売価格は据え置きにする予定です。
魚伊三・小美濃一喜取締役「その先さらに上がっちゃうのかなと思うと心配です」
年末年始にかけ、さらなる高値が心配されます。