住宅ローン減税“控除率”引き下げ検討
政府・与党は、来年度の税制改正で、住宅の購入や増築や改築をした場合の「住宅ローン減税」について、控除率の引き下げを検討しています。
住宅ローン減税は、年末のローン借入残高の1%の金額が、所得税や住民税から最大10年間控除される仕組みです。
国土交通省は、来年度の税制改正に向けてまとめた見直し案の中で、住宅ローンの控除率をいまの1%から一律で0.7%に引き下げることを提案しています。これは、現在の低金利を受けて、住宅ローンを借りて支払う利息よりも控除額のほうが大きくなる、いわゆる「逆ざや」を修正するねらいです。
会計検査院は2019年の報告書の中で、この「逆ざや」が起きていることによって、必要のない人まで住宅ローンを借り入れている問題を指摘していました。
こうしたことを受け、政府・与党は、控除率の引き下げを検討していますが、引き下げによって住宅市場が冷え込むことを防ぐため、減税期間を延長するかどうかも含め、検討する方針です。