日本製鉄、USスチールの買収完了時期を延期に
日本製鉄は3日、アメリカの製鉄大手・USスチールの買収の完了時期を数か月単位で延期することを発表しました。
日本製鉄は去年、USスチールと買収合意し、4月12日のUSスチールの株主総会でも承認されていますが、アメリカ政府による独占禁止法や安全保障上の審査が続いています。
こうしたなか日本製鉄は3日、今年9月までの完了を目指していた買収時期について、12月まで延期すると発表しました。アメリカ当局による承認が得られる時期を精査した結果だとしています。
USスチールの買収をめぐっては、USW=全米鉄鋼労働組合が買収に強く反対していて、バイデン大統領が「アメリカ国内で所有されることが極めて重要」などと述べるなど審査が長期化する可能性も指摘されていました。
日本製鉄は「引き続き関係当局の審査に全面的に協力し、強い決意で本買収を完了させてまいります」とコメントしています。
日本製鉄は、“今後も鋼材の需要の伸びが確実に期待できる先進国最大のアメリカ市場で、日本製鉄の技術力・商品力を生かし、生産、販売を拡大したい”狙いです。