USスチール、臨時の株主総会を開催 日本製鉄による買収案を承認
アメリカ製鉄大手・USスチールは12日、臨時の株主総会を開催し、日本製鉄による買収案を承認しました。今後は、当局の審査が焦点となります。
USスチールに対しては、日本製鉄が去年12月に買収計画を発表していて、USスチールによりますと、12日に開かれた臨時の株主総会ではこの買収案について、賛成多数で承認されたということです。
USスチール最高経営責任者のブリット氏は声明を発表し、「この取引は、USスチールと国内製鉄業界の競争力を高め、中国との不公正な競争に直面する中、アメリカ製鉄鋼のレガシーを強化することになる」「最善の道だ」などとコメントしています。
一方で買収計画をめぐっては、アメリカ鉄鋼業界の労働組合が反対しているほか、大統領選挙で労働組合の支持を得たいバイデン大統領とトランプ前大統領がそれぞれ買収に慎重な姿勢を示すなど政治問題に発展しています。
今後は当局の審査を経て買収完了を目指すことになりますが、実現はまだ見通せない状況です。