11月の大統領選挙で返り咲きを狙うトランプ前大統領は8日、人工妊娠中絶の規制についてアメリカの「各州が判断すべき」と述べ、全国一律に規制することには慎重な姿勢を示しました。

アメリカでは保守層を中心に人工妊娠中絶への反対論が根強く、全米一律に禁止するよう求める声もあがっていて、大統領選挙の争点になっています。

トランプ前大統領はこれまで人工妊娠中絶の規制には賛成の立場を示してきましたが、8日のSNSへの投稿では「全米一律ではなく、各州が判断すべき」と述べました。保守層以外の人々の「禁止すべきではない」とする意見に配慮したかたちです。

一方、バイデン大統領は8日、大学などの学費ローンの返済を軽減する新たな方針を明らかにしました。若者からの支持獲得を意識したものとみられます。

11月の大統領選に向けそれぞれ支持の上積みを狙った動きを加速させています。