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秋田市の卸売市場建て替え 事業費が84億円増額の見通し 全面的な建て替えをあきらめ計画を大幅に見直しか

2025年1月21日 18:12
秋田市の卸売市場建て替え 事業費が84億円増額の見通し 全面的な建て替えをあきらめ計画を大幅に見直しか

秋田市は、老朽化に伴い、外旭川地区にある卸売市場の建て替えを計画していて、去年7月時点で、事業費を、約115億円と試算していました。

しかし、秋田市は21日、この事業費が、約199億円に増えるとの見通しを明らかにしました。

当初の試算から84億円の増額です。

秋田市は、費用を抑えるため、全面的な建て替えをあきらめ、既存の施設の活用や必要な改修などを行う形で計画を大幅に見直す方針を示しました。

来月からの定例の市議会を前に、卸売市場の事業費について、市が議会に説明する臨時の委員会が開かれました。

市の幹部は、資材の高騰や、建設に関わる人たちの人件費の増加などから、事業費が大幅に増えるとの試算を明らかにしました。

秋田市 市場管理室 山平喜仁 室長
「概算事業費はおよそ199億円と、基本計画から大幅な上昇」

秋田市は、今年で開設からちょうど50年となる、外旭川地区の卸売市場を建て替える計画で、去年7月の時点で、その事業費が、約115億円になると試算していました。

ただ、先月以降、改めて試算したところ、総事業費が、当初より84億円多い、199億円になったと説明しました。

秋田市 市場管理室 山平喜仁 室長
「はるかに我々の予想を超えるものとなり、基本計画で概算事業費、昨今の物価上昇を十分反映できない結果となったものであります。結果的に見通しが十分でなかったということにつきましては、反省しているところではあります」

建て替えの事業費や、施設を維持していく費用は、市場を使う水産・青果などの卸売業者が市に支払う、施設使用料からもまかなわれます。

事業費が増えれば、この施設の使用料も増える形となります。

さらに卸売市場は、収入の柱の一つも失っています。

市場は当初、建て替えに伴い余る土地・余剰地に、新たなスタジアムが建設されることを想定し、施設を所有する民間事業者から、土地の使用料を得る計画でした。

しかし、新スタジアムの建設予定地は、外旭川地区から八橋地区へと変わり、市場が見込んでいた、収入の柱の一つがなくなる見通しです。

秋田市は、費用を抑えるため、全面的な建て替えをあきらめ、既存の施設の活用や、必要な改修などを行う形で計画を大幅に見直す方針を示しました。

卸売市場 再整備担当 鷲谷達夫 部長
「計画見直しの前に、まず我々今回出たこの数字に対して、市場内業者ともう一度話し合いします。したいと思っています。それをもってまた、市長副市長とも相談しながら、今後の方向性を早めに決めていきたい」

市は、計画の見直しに伴い、事業費が約199億円から、20億円程度、削減できるとの見通しも示していて、来月以降、新たな計画を示したい考えです。

最終更新日:2025年1月21日 18:45
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