11日にオンラインで開かれた臨時のG7農業相会合は、ロシアによるウクライナ侵攻が途上国の栄養不良や飢餓を増加させているという懸念を示し、侵略を強く非難する声明を採択しました。

会合では、ウクライナのレシュチェンコ大臣から、ロシア軍の侵攻によって輸出ができない状況や、農業機器を動かすのに必要なディーゼルオイルを軍が使用せざるを得ず、数週間以内に行うべき小麦の作付けができていない現状などが共有されました。

これを受けてG7各国は、改めてロシアの侵略を非難する共同声明を発表しました。小麦の一大生産国であるウクライナで生産や輸出が止まった影響で、途上国ではすでに栄養不良や飢餓が増加しているとの懸念を示しています。

また、声明は「最も貧しく、脆弱な人々及び避難民を含む全ての人々に対し、十分で、安全、手頃、かつ栄養のある食料が、適時に、安全に、組織された形で存在し、かつ利用可能であり続ける」ことが必要だとして、「食料・農業市場を開かれた状態に保ち、輸出に関するいかなる不当な制限措置をも阻止する」ことを求めました。