ウクライナ東京五輪金メダリストは国会議員も務める 「ロシアの暗殺リストに」との報道も
東京五輪レスリングのグレコローマン87キロ級で金メダルを獲得したウクライナのザン・ベレニウク選手は、2019年からウクライナの国会議員を務めています。
父はルワンダ人で母がウクライナ人と、当選した当時は初の黒人議員としてさまざまなニュースで取り上げられました。
そのベレニウク選手はフェイスブックなどのSNSで、映像を交え、キエフの現状を投稿し、世界に発信し続けています。
イギリスのガーディアン紙の取材に対し、ベレニウク選手は「東京五輪に向けて練習しているときは、議員の仕事もしながらだったので『こんなにつらいことはない』と思っていたけど、重要性と責任という意味でいまはもっと真剣な意味を持つ」と一言。
ガーディアン紙が「ウクライナの国会議員がロシアの暗殺リストに載っているとされる」と聞くと、「私は軍隊での経験はない。でも、備えておこうと準備はしている」と答えたということです。
「街を守るためのすべての手は尽くしている。私たちの街、私たちの国ですから」
レスリングはロシアや東ヨーロッパで盛んなスポーツで、五輪の金メダリストは影響力も大きいことで知られています。そのため、ベレニウク選手は少しでも多くの人にウクライナの現状を知ってもらうため、英語のスキルも磨いているということです。