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児童手当「18歳まで」「第3子3万円」……3兆円追加、新たな借金“こども特例公債”で 家庭庁幹部「必ずしもツケまわらない」

2023年5月25日 10:35
児童手当「18歳まで」「第3子3万円」……3兆円追加、新たな借金“こども特例公債”で 家庭庁幹部「必ずしもツケまわらない」

岸田政権が検討している新たな少子化対策。年間で3兆円の追加予算が必要とされていますが、その財源として、新たな借金である「こども特例公債(仮称)」を発行する方針を固めたことが分かりました。子供世代の負担を増やすことにならないのでしょうか?

■少子化対策に年間3兆円の追加予算

有働由美子キャスター
「岸田政権肝いりの『異次元の少子化対策』で、新たな借金の話も出てきました。児童手当に関して24日、新たに検討している内容が分かりました」

「対象年齢を現在の『中学生まで』から『18歳まで』に引き上げて月に1万円を支給する、そして第3子以降の月1万5000円を月3万円に倍増させるという方向です。このお金はどこから持ってくるのか、気になります」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「こうしたことも含めた少子化対策には、年間で3兆円の追加予算が必要だとされています」

■医療保険料の引き上げにも「限界」

小栗委員
「その出所として政府は、『国の支出の見直し』や『医療保険料の上乗せ』などを検討していますが、この制度が整うのは3年後の2026年になる見通しです」

「それまでをどうするかということで、24日に出てきたのが、当面『こども特例公債(仮称)』という国債を発行する。つまり、借金でまかなう方針を固めたということです。

有働キャスター
「そうなったのはなぜでしょうか?」

小栗委員
「まず大前提として、岸田首相は少子化対策を『増税でまかなうことはしない』と言っています。ただ保険料の引き上げなどについて、企業は今賃上げなどで負担も大きいので、引き上げるのにも限界があります」

「一方で少子化対策は待ったなしなので、2026年まで待てない。早く対策を実施するためのつなぎとして国債を発行しようということです」

■新たな借金で…子供世代の負担増は?

有働キャスター
「ただこれは国の借金ですよね。子供のための政策で子供世代の負担を増やすことになりませんか?」

小栗委員
「その点、こども家庭庁の幹部は『あくまでも安定的な財源を得る仕組みが整うまでの時限的なものだし、この借金を何のお金で返すのか、その仕組み作り次第で必ずしも子供にツケはまわらない』と説明しています」

有働キャスター
「とはいえ、3年後に検討されている医療保険の上乗せでは、子育て支援と言いつつ、現役世代の負担も増えることになります。結局『誰のための何の対策なのか』『本当に子供を産みやすくなるのか』。3兆円ものお金をかけるので、きちんとした結果が求められます」

(5月24日『news zero』より)

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