消費者庁 “電気料金値上げ内容審査”経産省の査定方針案めぐり有識者会合 「不祥事の検証が不十分」指摘相次ぐ
大手電力が申請している家庭向けの電気料金の値上げ内容を審査した経済産業省の査定方針案をめぐり、消費者庁が有識者会合を開きました。カルテルや不正閲覧など、不祥事の検証が不十分だとする指摘が相次ぎました。
電気料金のうち、国の認可が必要な家庭向けの「規制料金」については、東京電力など大手電力7社が平均17.6%から46.9%の値上げを申請していますが、先週、経済産業省が値上げが妥当かどうか審査した査定方針案を取りまとめました。
この査定方針案が妥当かどうかを議論する消費者庁の有識者会合が開かれ、大手電力で相次いだカルテルや顧客情報の不正閲覧の影響について、「検証が不十分だ」などの指摘が相次ぎました。
これに対し経済産業省は、カルテルなどが値上げに直接的に影響したか確認できなかったとする従来からの説明を繰り返し、協議は平行線となりました。
経済産業省は今後、消費者庁との協議などを踏まえ料金の値上げを認めるかどうかを判断しますが、協議が長期化する可能性もあります。