ネット通販大手のAmazonは、一部商品の無料配送や動画見放題などの特典がある「Amazonプライム」の会費を8月24日から値上げします。実は、日本では海外に比べて価格が安く設定されているといいます。今後も値上げは続くのでしょうか。

■“サブスク”にも値上げの波が…

中島芽生アナウンサー
「『Amazonプライム』について、ネットでは『お得感消えた』『しかたない』といった声が上がっています。その理由は値上げが発表されたからなんです」

「一部商品の無料配送や動画見放題などの特典があるAmazonプライム。2週間後の8月24日から『月間プラン』が500円から600円に、『年間プラン』が4900円から5900円と1000円値上げされます」（※税込み、更新の場合は9月24日以降に適用）

「使ってる人も多い定額サービス、いわゆる“サブスク”にも値上げの波が来ているということなんでしょうか…」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「Amazon以外にも、『YouTubeプレミアム』が今月4日、月額100円の値上げをしたばかりです。『Appleミュージック』も去年、月額100円の値上げを発表しています」

　●YouTubeプレミアム　1180円→1280円（8月4日）
　●Appleミュージック　980円→1080円（去年10月発表）
　●Amazonプライム　　500円→600円（8月24日～）

■Amazonは詳細を明らかにせず　「運送コスト」理由の1つか

小栗解説委員
「理由はそれぞれ、YouTubeプレミアムは『クリエーターやアーティストをサポートするため』、Appleミュージックは『アーティストらに払う費用の増加のため』としています。Amazonについては、サービスを長期的に継続する上での『総合的な判断』だとして詳細を明らかにしていません」

「ただ、ITジャーナリストの石川温さんは『運送コストの高騰が値上げの理由の1つではないか』とみているんです。燃料費が上がっていることやドライバー確保の問題、配送需要の高まりなどが大きく影響しているということです」

中島アナウンサー
「いろいろなものが値上げされるなか、サブスクまで上がると負担感は増しますね」

■「アマプラ」そもそも日本は安く…海外並みになるまで続く？

小栗解説委員
「ただ、石川さんによると、実はAmazonプライムはそもそも日本では海外に比べて価格が安く設定されてるんです。日本は値上げ後でも年会費5900円ですが、アメリカでは約2万円、イギリスでは約1万7000円と3倍ほど違います」

「日本が海外より安い理由について、石川さんは『まずはユーザーを増やすことを優先したため。そして、日本はネット通販業界の競争が激しく、ライバル企業に勝つため』と指摘しています」

中島アナウンサー
「では一定のユーザーを獲得したら、海外ぐらいに値上げしてしまうのでしょうか？」

小栗解説委員
「その可能性は大いにあるといいます。石川さんは、『まだまだユーザー獲得の最中。最終的な目標は、海外のような価格にすることではないか。その過程で今後、何回も値上げを繰り返すということは十分考えられる』としています」

中島アナウンサー
「廣瀬さんはどう思いますか？」

廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「値上げは、ほかのサービスとの比較検討をするのにちょうどいいタイミングだなと思います。あとは、値上げで『今後、どうしようかな…』と思った時に、退会について分かりやすい設計になっているかどうかも大事だと思いました」

(8月10日放送『news zero』より)