家庭でできる“もったいない”対策 「無駄なく野菜を切る方法」ネットで話題
値上げの波が押し寄せる中、「もったいない」をテーマにした様々な取り組みが広がっています。食べ残してしまった料理を捨てるのはもったいないと考え、持ち帰り専用の容器を無料で用意するファミレスチェーンも登場しています。また、包丁などを扱う刃物メーカーが直伝する「無駄なく野菜を切る方法」が、ネットで話題になっています。家庭で簡単にできる“ひと工夫”を聞きました。
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物価高に終わりが見えない中、普段使いの食品が2割から5割引きで買えるとなれば、買い物する手は止まりません。
お客さん
「安いですよ。これにかけているから、毎回」
東京・台東区の松坂屋上野店で開催中の「食品もったいないセール」では、開始わずか5分で、もう買い物カゴはあふれんばかりに。会場で“カート渋滞”が起きる中、開始から10分あまりで、2つ目のカゴに突入するお客さんもいました。
カートを押すお客さんに“お目当て”を聞いてみると――
お客さん
「ゼリーの入っているやつ、600円だっけ? (もともとは)たぶん2000円くらいなんだけど、お茶が好きだから、お茶4袋も入っている」
――すごいです。それで、いくらくらい?
お客さん
「1080円」
カゴいっぱいに買って、会計は1万円以内でした。持参したキャリーケースに“戦利品”を詰め込みます。
――パンパンですね
お客さん
「ほら、入った入った。ぴったんこ!」
今回、松坂屋上野店は家計応援の意味を込め、開催期間を倍にしています。その原点について、松坂屋上野店・催事担当の山田春美さんは、「賞味期限間近でも、おいしく召し上がっていただけるような、ワケありの“もったいない”商材を取りそろえさせていただいて」と話しました。
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ファミレスチェーン「mottECO」も、食べ残してしまった料理を捨てるのはもったいないと考え、持ち帰り専用の容器を無料で用意しています。
セブン&アイ・フードシステムズ 広報 杉谷大樹さん(※「杉」は、正しくは「きへん」に「久しい」)
「『お子様が寝ちゃって、食べきれなくて』とか、お持ち帰りいただくという選択肢を、お客様にもっていただければなと」
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コンビニエンスストアチェーン「ミニストップ」では、弁当やパンなどをすぐ食べる場合、棚の手前から取るよう客に促す取り組みを、今月、全店舗で実施しています。
ミニストップ 広報 岡啓介さん
「お客様の意識を変えていただく。行動を変えていただくことを目指していますので、そのひとつになっていただければと」
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「食品を捨てることがもったいない」と意識する人が徐々に増える中、包丁などを扱う刃物メーカーが直伝する「無駄なく野菜を切る方法」が今、ネットで話題になっています。
「ムダが出ないニンジンの切り方」を教えてもらいました。
貝印 田島範子さん
「にんじん、実は、まるごと全部食べられます。このヘタの部分もおいしく召し上がることができるので」
土を洗い落としたヘタを切り落とし――
貝印 田島範子さん
「千切りにしていきます。かたいのが気になる場合はレンジにかけていただいたり、キンピラにしても」
――まるまる食べられる?
貝印 田島範子さん
「もったいないので、ぜひ捨てずにご利用ください」
さらに、レタスの場合は、「芯を指で押してひねるだけ」という、まさかの“包丁いらず”です。
貝印 田島範子さん
「キャベツのようにかたくないので、包丁使わずに親指でぎゅっと押すだけで、くり抜くことができます」
――(ひねるのは)1回転くらい?
貝印 田島範子さん
「半回転くらいで大丈夫だと思います」
余った野菜はペットボトルなどに入れて、立てた状態で保存する方が長持ちするということです。
貝印 広報宣伝部 畑谷友香さん
「野菜の価格高騰というところも、お助けできるようなコンテンツとして、使っていただけるとうれしいです」
食品を捨てずに使い切ることが、一番手軽にできる節約術なのかもしれません。