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生成AI“電力大量消費”で需要減少の予想一転「エネルギー基本計画」見直し議論始まる

2024年5月15日 16:41
生成AI“電力大量消費”で需要減少の予想一転「エネルギー基本計画」見直し議論始まる
原発や再生可能エネルギーなど、エネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」見直しの議論が始まりました。日本テレビ経済部の岩田明彦記者の報告です。

経済産業省で議論が始まり、冒頭、斎藤経済産業大臣は「国の経済成長、賃上げなどはエネルギーの安定供給にかかっている」と強調しました。

およそ3年に1度改定されるエネルギー基本計画ですが、今回は、2035年以降の原子力、火力、再生可能エネルギーといった発電の構成を定めるのが柱となります。

ポイントは3年前の予想を大きく上回り、「電力消費量が急増する可能性」です。

エネルギー基本計画は3年前に策定された際、“2030年には電力需要が減少している”という見通しでした。

しかし、その後、例えばChatGPTなど生成AIの活用が広がり、データセンターの建設ラッシュとなっているほどです。

――Q.生成AIがそこまで電力を使うのでしょうか?

データの処理に大量の電力を使うので、東京電力管内だけで見ても、2033年のデータセンター用の電力需要は、ことしの12倍となる見通しがあります。

新たなエネルギー基本計画は、こうした電力消費量の増加を前提にして、安定供給と脱炭素の両立策を探る必要があります。

また、政府は2年前、原発について、最大限利用を目指すと大きく舵を切りましたので、原発の位置づけも焦点になる見込みです。