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【行楽の秋】園児たちが貸し切り列車で「行ってきます!」大きな声で歌って「楽しい」JR九州が始めた新サービスの狙いは 福岡

2024年10月11日 19:20
【行楽の秋】園児たちが貸し切り列車で「行ってきます!」大きな声で歌って「楽しい」JR九州が始めた新サービスの狙いは 福岡
JR九州の貸し切り列車で日帰り旅行

秋の行楽シーズンを迎え11日、福岡市の保育園でも園児たちが日帰り旅行に出かけました。乗り込んだのは貸し切り列車です。JR九州がことし始めたサービスの狙いとは。

11日午前、福岡市博多区のJR南福岡駅には、地元の隅田(すみた)保育園に通う年長の子どもたちや保育士およそ40人の姿がありました。

■園児たち
「JRの旅!」
「電車乗るの、初めて。」

ホームで待つ子どもたちの前に現れたのは、時刻表にない特急列車です。JR九州がことし4月から始めた、団体向けの貸し切りサービスです。

隅田保育園では、年長の園児の日帰り旅行が毎年秋の恒例行事となっています。今回、列車を貸し切る非日常を体験してほしいと、初めて利用しました。

■園児たち
「行ってきます!」

子どもたちが目指したのは北九州市の門司港駅です。到着までは2時間ほどかかります。

■園児たち
「ミュージックスタート!」

■吉村史織アナウンサー
「今回の列車は貸し切りということで、子どもたちは大きな声で歌うなど、普段できないような、のびのびとにぎやかな過ごし方をしています。」

一緒に乗っていた博多駅長から、鉄道のペーパークラフトをもらって交流したり、お弁当を食べたりしながら、みんな大はしゃぎです。

■園児
「電車は3年ぶり。」
「電車でご飯食べるのが楽しい。」

■隅田保育園・木林純子 園長
「こちらの方が楽しいかもしれない。バスの方が制限が多い。シートベルトをしなければいけないので、動けない。(Q.連れてきてよかった?)それは大いに思います。よかったです、連れてきて。」

JR九州がこの取り組みを始めた背景には、利用客数がコロナ禍前に比べ、1割ほど減少していることがあるといいます。列車の新たな活用法を探る中、ドライバーの時間外労働に制限が設けられた、いわゆる「2024年問題」で大型バスの予約が取りにくくなっていることに、新たな需要を見いだしました。

2024年問題で大型バスの予約が取りにくく

■JR博多駅・加藤邦忠 駅長
「バスは人手不足で、チャーターすることが難しくなっているというご時世もある。列車をチャーターすることを勧めていきたい。移動時間も楽しめる時間になっていると実際に見て感じた。」

列車が門司港駅に到着すると、子どもたちは普段は入れない駅長室に案内してもらうなど、特別な一日を過ごしました。

■園児
「楽しかった。」
「駅長さんとしゃべった。『いつもありがとう』って。」

JR九州では新たな需要を掘り起こすことで、利用客の増加につながればとしています。

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