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【賀詞交歓会】2025年の県内経済見通しは?県内企業トップが一堂に会した現場で直撃取材(静岡)

2025年1月8日 17:18
【賀詞交歓会】2025年の県内経済見通しは?県内企業トップが一堂に会した現場で直撃取材(静岡)

企業の経営者などが一堂に会する新年の「賀詞交歓会」が、7日夜、静岡市で開かれました。企業のトップは、2025年の県内経済の見通しをどのように見ているのでしょうか。

7日夜、静岡商工会議所が開いた新年の賀詞交歓会には、ホテルの会場を埋め尽くす経済界の関係者たちが集まりました。企業のトップたちに話をうかがうと、2025年の県内経済の見通しは、“あの人”の動向次第といった声が多く聞かれました。

(静岡商工会議所・静岡ガス会長 岸田裕之会頭)
「明確にこれから良くなる悪くなるということが、先を見通せるかはなかなか難しい。特にアメリカのトランプ次期大統領がどのような政策を打つかによって日本経済がだいぶ変わってくる可能性があると思っています。それを踏まえたうえで、どのようになっていくかを先を見通しながら企業としてやっていかないといけない」

企業のトップたちが懸念していたのは、やはり「トランプ次期大統領」の就任に伴う変化です。

(鈴与 鈴木 与平 会長)
「特に静岡県は自動車関連のメーカーが多いですから、それだけにトランプ大統領がメキシコに対してどういうかたちの政策を本格的に打ち出すか。大変大きな影響があると思う。われわれもそうだがメキシコに投資してメキシコを通じて製品をアメリカに出している企業がたくさんある。ここがやはり一番大きなポイントではないか」

(はごろもフーズ 後藤 康雄 会長)
「非常に変化のある年なので、難しいと思う。政治の面では新しい総理大臣になりましたし、アメリカの大統領も変わる。静岡県も新しい知事を迎えていろんな体制が変化していく。そういう時代を迎えている」

また、私たちの生活に目を向ければ、物価高騰に歯止めがかからず、節約志向が色濃く出ています。静岡経済研究所がまとめた県内世帯の消費動向調査では、今後1年間の家計の支出について、45.9パーセントの人が、「引き締める」と回答。そんな中、企業のトップたちは「賃上げ」への意欲をみせました。

(静岡商工会議所・静岡ガス会長 岸田 裕之 会頭)
「大企業だけがよければいいという訳ではなく、末端の中小企業、零細企業まで賃上げができるような、そういう仕組みが出来上がっていくことが大事であって、それが出来上がれば、物価が上がっても昨年6月27か月ぶりに実質賃金がプラスになったように、いい循環がうまれるのではと思うので、ことしの春闘に向かって企業も努力しないといけない」

(鈴与 鈴木 与平 会長)
「日本経済の車輪が回るか回りださないか。一番大事なところにきている。ですから、このまま賃金が上がり、物価も上がりというような、それこそ会頭も強調されていたが、いい回転が動き出せば、経済これから良くなっていくと思う」

(はごろもフーズ 後藤 康雄 会長)
「値上げというのは抵抗がある。われわれも一消費者としたら抵抗があるのは事実。しかし、日本の食品の場合は輸入品のウエイトが高い。だから円安だとコストがアップする。それがいけないんだ…じゃなくて、ある程度認めて、その代わり給料も上げると、変わっていかないといけないのではないかと」

一方、日銀が追加の利上げをし、「金利のある世界」が広がる見通しを懸念する声も。

(静岡鉄道 川井 敏行 社長)
「いままでの事業環境と一番大きく変わってくるのは金利だと思う」「働き始めてから30年以上経つが、基本的に金利は下降局面しか知らない。何十年と金利がない世界で生きてきた」「ことしは金利があがってくることに対して、しっかりと方向性をもって、勇気と挑戦心をもって、必要な投資をしっかりとしていく、いらない投資はしない、取捨選択をしながら投資活動をしていく年になるかなと思っている」

各方面で変化が予想される1年。これを「チャンス」に変えることはできるのでしょうか。

最終更新日:2025年1月8日 17:18
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