東京23区の平均家賃 “過去最高額” 7か月連続で更新…「春の物件探し」に密着『every.気になる!』

いま、ピークを迎えている新生活の「賃貸物件探し」。
都内の不動産会社(ヴィダックス渋谷本店)に来ていたのは、25歳のカップル。この春、一緒に住み始めるそう。
スタッフ
「家賃はいくらぐらい?」
物件探す2人(25)
「15万円以下」
「独立洗面台と、キッチンが広い物件がいいなと思います」
希望は2DK以上で、特に重要視していたのは「職場までの距離」。
物件探す2人(25)
「(職場は)私は三鷹で、彼は」
「大崎です」
「ちょっと離れちゃってて」
それぞれ電車で40分以内、東京23区で探すと…
スタッフ
「20万近くになってくる、2DK以上で」
物件探す2人(25)
「20万はちょっと…」
「貯金できなくなりそうじゃない」
予算内で提案されたのは、府中市の物件。
「いやー、でも場所がどうだろう」
この日は決めきれず。実家暮らしの男性は初めての物件探しに…。
「思ったより大変ですね。(東京は)高い。全然高いですね」
7か月連続で過去最高額を更新している「23区の家賃」。理想と現実のギャップに頭を抱える人たちを取材しました。
不動産会社に見せてもらったのは、渋谷区の賃貸マンション。1LDKの約37㎡、幡ヶ谷駅から徒歩約10分で、家賃は15万4000円です。
タウンハウジング東京 渋谷店 黒澤 俊厚 店長
「渋谷エリアでいうと、(1~2年で)10%~15%賃料が上がっています」
資材の高騰などを理由に、23区の平均家賃はこの1年、単身者向きで約5400円、ファミリー向きで1万1000円ほど上がっています。(アットホーム調べ)
「いらっしゃいませ」
都内の不動産会社にやってきたのは、小学5年生と1年生の子どもを育てる4人家族のお父さん。
4人家族の父(40代)
「子どもが大きくなってきて、いま住んでいる部屋が手狭になってきたので」
現在は世田谷区の2LDKで家賃は15万円ほど。新居を探すのは10年ぶりだそう。
「20万円ぐらいまでに抑えられたらなと」
小学校の学区を変えずに今より広い部屋を希望すると…。
スタッフ
「管理費含めて24万5000円、広さでいうと75㎡あるんですよ」
4人家族の父(40代)
「広っ。スペックは申し分ない。金額以外は…」
その後も。
スタッフ
「管理費ないので23万円ですね」
4人家族の父(40代)
「なるほど…23万円」
理想と現実のギャップに決めきれず…。
「10年前と比べたら明らかに上がっている。中学・高校・大学ってお金かかってくるので、固定費は抑えられると一番いいのは確かなんですけれども」
都内で引っ越しを考える28歳の男性も家賃の高さに苦戦中。1人暮らしの予算は12万円。1DK以上、勤務先の最寄りの渋谷駅まで乗り換えなしで30分以内が希望です。(風呂トイレ別・独立洗面台・木造以外)
スタッフ
「本当に人気物件なんですこれ」
会社員 物件探す28歳
「13万2000円…」
気に入ったものの予算オーバー。そこで…
「乗り換えありだと?まだあります?」
スタッフ
「乗り換えありだと、また(選択肢)広がると思います」
物件探す28歳
「しょうがないか…」
予算と間取りは変えず、「乗り換えあり」で妥協。
「これで進めてもらう」
3時間かけ、新築の物件(1DK/11万9000円)を見つけることができました。
「来る前にイメージしていた感じと今の感じ(条件)厳しかったので、見た中で一番良かったかな」
都内で1人暮らしをする22歳の大学生も新居を探す1人。
大学生(22)
「4月から就職なので、引っ越しを考えています」
希望は世田谷区の就職先へ自転車通勤で30分以内の物件。これまで親に援助してもらった家賃も、4月からは自分で払うそうで。
スタッフ
「家賃は7万円まで?」
大学生
「くらいで考えています」
スタッフ
「お風呂・トイレは絶対、別がいいですか?」
大学生
「別がいいです」
他にも譲れない条件が。
「あと、ペット可」
スタッフ
「いまもう飼っています?」
大学生
「飼っています。犬です」
さっそく、調べてもらいますが…
スタッフ
「全然ない…物件」
予算内では見つからず。
ペット可の物件は一般の物件と比べ、同じ間取りでも家賃が高いことが多いといいます。そこで予算を1万円あげてみると…
スタッフ
「7万9000円です。管理費込み。自転車30分、ぴったり」
見つかったのは狛江市の物件。風呂・トイレ別でオートロック付きです。
大学生
「うーん、めっちゃいい」
悩んでいると…。
大学生
「あっママです、すみません」
北海道に住む母親から電話が。
大学生
「いや北海道が安すぎるんだよ。犬いるってなると(東京は)これぐらい普通なんだって。給料の3分の1だっけ、普通は…分かってるよ」
母親は家賃の高さを心配。
大学生
「(東京は)高いし、厳しいなって思います」
気になる!班
「可能なら家賃は…」
大学生
「そうですね。低くしたいです」
この日は決められず、物件探しを続けるということです。
(3月12日『news every.』より)