ザポリージャ原発にまた攻撃 露側はウクライナの攻撃と主張
ウクライナの国営原子力企業は、砲撃が相次いでいる南東部のザポリージャ原子力発電所に対し、再び攻撃があったと明らかにしました。ロシア側は、ウクライナによる攻撃だと主張しています。
ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトムは11日、「ザポリージャ原発が、再びロシアから砲撃された」とSNSを通じて発表しました。放射性物質の保管場所の近くなどに5発命中したものの、けが人はいなかったということです。
一方、親ロシア派は、ほぼ同じ文面をSNSに投稿し、ウクライナが原発を攻撃したと主張しました。ザポリージャ原発には今月に入り砲撃が相次いでいて、今回で4回目となります。
こうした状況を受け、国連のグテーレス事務総長は「原発近くの全ての軍事活動を直ちに停止し、施設や周辺を標的としないよう求める」と、双方に自制を求める声明を出しました。
また、IAEA(=国際原子力機関)のグロッシ事務局長は、国連の安全保障理事会の会合で、「最新の情報をもとに分析した結果、原発の安全に対する差し迫った脅威はない」と明らかにした一方、「状況はいつ変化するかわからない」として、現地調査の早期実現を求めました。