露軍“激しい抵抗で目立った前進できず”英国防省分析
ウクライナ東部などで攻勢を強めているロシア軍について、ウクライナ軍の激しい抵抗で、目立った前進ができていないとの分析をイギリス国防省が明らかにしました。
ウクライナ北東部にある第2の都市・ハルキウでは22日、市内の集合住宅などが攻撃されたほか、郊外ではミサイルの攻撃により1人が死亡したということです。
東部などで攻撃が激しくなっていますが、イギリス国防省は23日、ウクライナ軍の激しい抵抗により、ロシア軍は過去24時間で目立った前進ができていないとの分析を明らかにしました。ロシア側が制圧を宣言した南東部・マリウポリについても、激しい戦闘が続いていて、ロシア軍の東部への前進を遅らせているとしています。
日本時間23日午後にマリウポリの治安組織「アゾフ連隊」が公開した映像は、市民らもとどまっている製鉄所の地下施設で、食料などを配っている様子だとしています。撮影に応じた1人は、日付について、21日だと話しています。
避難者とみられる子ども「家にとても帰りたい。生き残って帰りたい。親や親戚に会いたいです」
避難者とみられる女性「(何日ここにいるか)もう数えられません。食料はもうすぐなくなりそうです」
ロシア側はこの製鉄所を“封鎖している”としていて、市民の安否が懸念されています。
一方、マリウポリ郊外の村で集団墓地とみられる穴が新たに見つかりました。ボイチェンコ市長は少なくとも1000人の市民が埋葬されている可能性があるとしています。
集団墓地とみられる穴はほかにも見つかっていて、地元当局は、ロシア軍が「市民の遺体を隠そうとしている」と非難していました。
こうした中、国連のグテーレス事務総長が、26日にモスクワでプーチン大統領と、28日にはウクライナでゼレンスキー大統領と会談することになりました。事務総長が目指す人道目的の停戦合意などについて、協議するものとみられます。