韓国情報機関 北が軍事パレード準備と分析
韓国の情報機関は、北朝鮮が金日成(キム・イルソン)主席や金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日に向け、軍事パレードの準備を進めているとの分析を明らかにしました。また、最近、アメリカが北朝鮮へのワクチン提供を打診したということです。
韓国の国家情報院は21日、国会に対して、最近の北朝鮮情勢についての分析を示しました。
説明を受けた国会議員によりますと、北朝鮮では今年2月の金正日(キム・ジョンイル)総書記の生誕80年や、4月の金日成(キム・イルソン)主席の生誕110年を祝うため、軍事パレードの準備を進める動きがみられるということです。
また、北朝鮮が19日の会議でICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射や核実験の再開を示唆したことについて、国家情報院は最も可能性が高いのは北西部の東倉里(トンチャンリ)から人工衛星の打ち上げ名目でICBMを発射することだと指摘。
米中、米露の対立の中で、アメリカに対北朝鮮政策の転換を迫る意図があると分析しています。ただ、東倉里の発射施設では、今のところ特異な動向は見られないということです。
核実験場がある豊渓里(プンゲリ)での核実験の再開については、ミサイル発射に比べて「可能性は落ちる」としています。
また、関係者によりますと、アメリカは最近、国連を通じて北朝鮮に新型コロナウイルスのワクチン6000万回分を提供する考えを伝達。北朝鮮側は上層部に報告したということです。
韓国の聯合ニュースは打診を受けた北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使が、「種類はファイザーか、モデルナか」と尋ねるなど関心を示したものの、まだ返事は来ていないと伝えています。