英国で10年度予算成立 総選挙を強く意識
イギリスで24日、10年度予算が成立した。5月にも行われる総選挙を強く意識した「選挙予算」と言われている。
膨らんだ財政赤字(09年度は政府見通しで約22兆9000億円)を減らし、いかに経済を立て直すのか。10年度予算では、たばこやアルコールなどの増税を打ち出した一方で、大幅な歳出カットは11年度以降に行うと繰り返し、「政権交代したらすぐに始める」とする最大野党・保守党との違いを強調した。有権者も選挙の争点とみている。
このところ、保守党は経済再建への手腕が疑問視されるなど支持率を落としている。また、与党・労働党も支持率が低迷している。どの党も過半数がとれないことが予測され、「二大政党政治は終わった」と指摘される中、ブラウン首相は、「経済政策」という勝負のカードを携え、来月上旬にも解散に踏み切るとみられている。