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ハンガリー首相「集落ごと移転も」廃液流出

2010年10月8日 3:01

 ハンガリーで有毒の赤い廃液をためるダムが決壊した事故で、首相が7日に現地を視察し、一部地域は被害が深刻なため、集落ごと移転するしかないとの見方を示した。

 被災地では、住宅も畑も毒性のある赤い泥状の廃液に覆われ、これを洗い流す作業のため、軍も派遣されている。

 こうした中、ハンガリー・オルバン首相は7日、現地を視察した。オルバン首相は「これはおそらくハンガリー史上最悪の環境災害だ」とした上で、最も被害が深刻な一部の地域について「再建は無意味だ」と話し、集落ごと移転する必要があるという考えを示した。

 また、国際河川・ドナウ川で基準値を超える強いアルカリ度が検出され、被災地を流れる支流から赤い廃液が流れ込んでいることが確認された。被害拡大が懸念される。