G20 「通貨安競争」改善に向け議論
韓国・慶州で、20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれている。23日は、為替介入などで自国通貨の価値を意図的に切り下げる「通貨安競争」について議論が交わされる見通し。
2日目の23日は、新興国を中心に意図的に通貨の価値を引き下げる通貨安競争の改善に向けてどこまで調整できるかが焦点となっている。新興国では、輸出に有利になるように、為替介入などで自国の通貨を安い相場に誘導する動きが激しくなっている。しかしこれは、アメリカなど先進国側から見れば、国際競争力を阻害されることになるため、利害が衝突している。アメリカは、世界経済の安定のために経常収支を国内総生産(GDP)の4%以内に抑えるという数値目標を提案して、中国などに通貨を切り上げさせたい考え。
22日の会議では、大半の国が発言する機会がなかったが、23日は各国が国益に立った主張を展開することが予想され、調整が難くなる見通し。