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米中間選挙 民主党の歴史的な大敗が確実に

2010年11月3日 20:07

 アメリカ・オバマ政権の事実上の信任投票となる2日投開票の中間選挙は、開票が続いている。与党・民主党の歴史的な大敗が確実になり、オバマ大統領にとって、厳しい選挙結果となった。

 NBCテレビによると、日本時間3日午後5時現在、議会の下院では、野党・共和党が過半数の238議席を獲得した。オバマ大統領の与党・民主党は183議席にとどまり、4年ぶりに与野党が逆転した。一方、上院では、民主党が議席を減らしたものの、非改選議席と合わせて51議席となり、かろうじて過半数を死守した。

 民主党は、下院では60議席以上を失い、上院ではかろうじて過半数を維持したが、議会はいわゆる「ねじれ」となった。選挙結果は、約60年ぶりの「歴史的大敗」と大きく報じられている。大敗の原因は、一言でいうと「オバマ大統領への不満が爆発したこと」に尽きる。オバマ大統領は大規模な経済対策を打ち出してきたが、思うように効果は上がらず、国民の強い不満は「オバマ大統領への失望」へと変わった。また、オバマ大統領が肝いりで進めた医療保険制度改革は、「巨額の財政赤字を生む」と批判され、結果的に「民主党離れ」を加速させた。

 野党が下院で多数派となったことで、予算や環境関連の法案などが成立しにくくなるのは間違いない。また、議会運営の困難さに加え、何よりも経済の立て直しが急務となる。国民が景気回復を実感できなければ、2年後の大統領選挙はオバマ大統領にとって非常に厳しいものとなる。