米中間選挙 共和党が上院過半数上回る
アメリカ・オバマ政権6年間の審判となる中間選挙が4日に行われ、野党・共和党が議会上下両院で過半数を制することが確実となった。オバマ大統領の今後の政権運営は一層、厳しくなる。
アメリカのNBCテレビによると、焦点となっていた上院は日本時間5日午後5時現在、野党・共和党が非改選議席と合わせ過半数に必要な51を上回る52議席を獲得した。接戦8州のうち、共和党が制したのはこれまでに5つで民主党は1つにとどまっている。また、今回、上院は定数100のうち36議席が改選されたが、そのうち共和党は22議席で当選、民主党の11議席を大きく引き離している。
一方、下院でも共和党が現在の議席を上回る250議席に迫る見通しで多数派を維持することが確実となっている。
これまで議会は、上院が与党が多数、下院は野党とねじれの状態が続き、国民から「決められない政治」と批判されてきたが、それがますます進む可能性がある。そうならないために今後、オバマ大統領は野党・共和党に歩み寄ることも求められる。共和党下院のトップ・ベイナー議長も声明で、議会運営への協力を求めた。オバマ大統領は7日、与野党の議会幹部らと今後の議会運営について協議する。
上下両院で共和党が多数派となることで、オバマ政権の今後の政策実現は困難となり、いわゆる「レームダック化」は避けられない見通し。