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マオリの人々が邦人家族もてなす NZ地震

2011年3月11日 11:08

 ニュージーランド地震で安否がわからなかった日本人語学研修生4人の死亡が10日、新たに確認された。家族の苦悩を和らげようと、先住民・マオリの人々がある催しを開いていた。

 手を取って顔を寄せ合う日本人の家族とマオリの人々。鼻と鼻で触れ合うのは、歓迎の気持ちを示すマオリの挨拶だという。

 日本人の家族が招かれたのは、マオリの人々が集まって祈りをささげる、マオリの先祖をまつる場所。この神聖な場所を訪れる数時間前、家族は語学研修生らが巻き込まれたとみられる現場に初めて降り立ち、厳しい現実を突きつけられた。

 つらい気持ちを少しでも和らげたいと、歌で家族をもてなしたマオリたちだが、彼ら自身も地震で被害を受けた。マオリの長老は「私たちも何人かを失った。悲しみを分かち合いたい」と話している。

 マオリの人々と共に、家族はつかの間、穏やかな時間を過ごしたようだ。全員の安否確認にはまだ時間がかかるとみられ、家族の多くが一旦、日本に戻っている。