福島原発で活躍「パックボット」その実力は
福島第一原子力発電所の1~3号機で原子炉建屋内を撮影したロボット「パックボット」。このロボットを開発したアメリカ企業を外報部・杉山亮記者が取材した。
福島第一原発の原子炉建屋の中で活動を続ける遠隔操作ロボット「パックボット」は、データ採取などで威力を発揮している。開発したのは、アメリカ・ボストン近郊にある「アイロボット」。この会社は、家庭向けに掃除ロボットを売り出す一方、イラク戦争などにも偵察ロボットを送り出してきた。
福島第一原発で活動するロボットと、戦場で爆発物の発見などに使われているロボットは、基本的には同じ構造で、先端に4つのカメラの他、放射能測定などの様々なセンサーを装備している。コントローラーは、ゲーム機のものを使っているため操作は簡単。また、800メートル以上離れても無線で操作ができる。高さ30センチ程度のがれきなどは、アームを使ってバランスをとりながらよじ登る。深さ1メートル程度であれば、水中での作業も可能。
アイロボットは、約100キロのものを持ち上げることができるロボット「ウォリアー」もすでに日本に送っており、復旧作業での活躍が期待されている。