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大潮の危機過ぎるも大量の水が南下 タイ

2011年10月31日 12:57
大潮の危機過ぎるも大量の水が南下 タイ

 洪水に襲われているタイの首都・バンコクでは、大潮の危機は過ぎたが、北部から中心部に向かって大量の水が流れ込んできており、緊張が続いている。

 バンコク北部のドンムアン地区周辺はすっかり冠水していて、バスを待つ通勤客も膝まで水につかっている。この水は今もゆっくりとした速度でバンコク中心部に向かっている。

 週末に大潮を迎えたバンコクでは、中心部を流れるチャオプラヤ川の大規模な氾濫が心配されたが、被害は部分的なものにとどまった。一方、北部では広い範囲で浸水していて、その被害はさらに広がりつつある。これは、中部・アユタヤなどに広がった洪水が南下しているためで、住民によると、日に日に水位が上がっているという。洪水は中心部まで約20キロにまで迫っていて、当局は、水を東西を流れる水路に流し込む作業を急いでいる。

 インラック首相は「状況は今週には改善するはず」と話しているが、これまでも度々見通しの甘さを露呈しているだけに、市民を安心させるには至っていない。