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米中首脳、東アジアサミット前に急きょ会談

2011年11月19日 12:02

 日本、アメリカ、中国など18か国の首脳が一堂に会する「東アジアサミット」が日本時間19日、インドネシア・バリで開かれる。南シナ海の問題などをめぐり、アメリカと中国の激しい駆け引きが予想される中、アメリカ・オバマ大統領と中国・温家宝首相が急きょ会談を行った。

 一連の会議では、米中首脳会談が行われる予定はなかった。それが急きょ設定された背景には、アジアをめぐり、米中の緊張が高まっていることがある。

 中国とASEAN(=東南アジア諸国連合)の加盟国は、南シナ海の島の領有権をめぐって争っている。これに対して、中国が膨張することを警戒するアメリカは「南シナ海での船の航行の自由はアメリカの国益だ」と主張し、関与を強める姿勢を明確にしている。会議の直前には、オーストラリア北部にアメリカ軍が駐留することを発表した。

 一方の中国も、温首相が18日、「外部の勢力が介入すべきではない」とアメリカを強くけん制している。

 東アジアサミットを前に首脳会談を行うことで、緊張がこれ以上高まることを避ける狙いがあるとみられるが、米中両国は地域の経済連携の枠組みをめぐっても綱引きを繰り広げており、どこまで緩和できるかは不透明となっている。