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米中首脳“CO2”削減や軍事交流で合意

2014年11月12日 20:59

 アメリカのオバマ大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談が終了した。2日間で9時間以上に及んだ異例の会談で、両首脳は二酸化炭素の排出量削減や軍事交流などで合意した。近野宏明記者が中継。

 アジアでの影響力を増し、主導権を握ることを目指す中国に対し、オバマ大統領の発言には一定の注文はつけながらも関係強化に重きを置く姿勢がにじみ出た。

 両首脳は、地球温暖化対策として二酸化炭素の新たな削減目標について合意した他、軍事面での信頼を醸成するための措置を取ることなどで一致した。可能な分野では協力し、関係の安定化を図るというわけだ。その一方で、立場の異なる問題については、オバマ大統領は中国への鋭い批判は避けた。

 オバマ大統領「意見の違いがある問題では緊張を緩和し、可能な限り違いを狭めるよう努める」

 香港での学生デモについては、習主席が「違法行為だ」と断言し外国の干渉を拒んだのに対し、オバマ大統領は「中国や香港の人々が決めることだ」と述べるにとどまり、中国の対応を公の場では批判しなかった。

 また、東シナ海などの海の安全の問題では「領有権を巡る紛争は平和的に、国際法にのっとって解決されるべきだ」と述べた上で、習主席が安倍首相と会談したことを歓迎した。

 オバマ大統領は中国訪問中、「米中の強い協力関係が重要だ」と繰り返した。今回は相いれない部分を強く非難するより、全体として協調姿勢を取ることを優先した格好だ。