ヨーロッパ連合（ＥＵ）の政策を執行するヨーロッパ委員会は２３日、信用不安が拡大するのを防ぐため、ユーロを導入している国々が共同で債券を発行する「ユーロ共同債」の導入を提案すると発表した。

　ヨーロッパ委員会は２３日、それぞれの国が個別に発行している国債の代わりに、ユーロ圏の１７か国が共同で発行するユーロ共同債を導入するよう、各国に提案すると発表した。ギリシャなどでは国債の利回りが上昇して金を借りにくくなっているのに加え、信用不安が他の加盟国に波及する事態を招いている。

　共同債はユーロ圏全体としての信用性を前面に出すことで、低いコストで資金を調達しやすくする狙いがある。しかし、最大の経済力を持つドイツは導入に慎重な姿勢で、実現できるかどうかは不透明。