発電コスト試算 安全対策などで原発は上昇
経済産業省は27日、原子力や再生エネルギーなど電源ごとの発電にかかるコストの新しい試算をまとめた。原発のコストは安全対策費用の増加などでこれまでより1円以上上昇している。
発電コストの試算は、2030年の電源構成比いわゆるエネルギーミックスを決める際の参考にするもの。焦点の原発のコストについては、前回2011年の試算より安全対策の費用が増加したほか、交付金や高速増殖炉「もんじゅ」の研究開発費用なども含む「政策経費」や廃炉費用などが増加した。
これにより、原発のコストはこれまでの1kWh(キロワットアワー)あたり「8.9円以上」より1円以上上昇し、「10.1円以上」と試算された。
ただ最もコストの高い石油火力で、1キロワットアワー当たり30.6円から43.4円、家庭用の太陽光は29.4円、一般水力でも11円となっており、原発コストが一番安く試算されている。