外務省、海外邦人の安全対策強化で提言書
過激派組織「イスラム国」による日本人殺害事件を受け、外務省は危険地域への渡航を検討している日本人に対しパスポートの返納命令を検討していくことなど、海外に滞在する日本人の安全対策強化に関する提言書をとりまとめた。
提言書では、シリアなどの危険地域への日本人の渡航について、「憲法上保障されている海外の渡航の自由といえども無制限に認められるべきものとは考えられない」とした上で、今後も個別の事案ごとに日本人の生命・身体の保護のためパスポート返納命令の適用もありうるとしている。
また、世界各国各地域の治安情勢に応じて出していた「危険情報」は4段階あるが、「渡航の延期をお勧めします」の表現を「渡航は止めてください」などに強めることを検討することなどが盛り込まれている。
外務省は今回の提言に必要な予算措置について、来年度の概算要求に全て盛り込んでいきたいとしている。