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台湾総統選、開票作業始まる

2012年1月14日 19:00

 台湾の次のリーダーを決める総統選挙の投票が14日、行われた。投票は日本時間14日午後5時に締め切られ、開票作業が始まっている。

 今回の総統選は、馬政権のこの4年間の是非が問われた。最大の争点は「中国とのつきあい方」で、選挙には3人が立候補しているが、中国との融和路線を取る現職・馬英九総統(61)と、中国に接近しすぎることを警戒する最大野党の民進党・蔡英文主席(55)の事実上の一騎打ちとなっていて、両候補は終盤まで大接戦を繰り広げた。

 女性初の台湾総統を目指す蔡候補は14日朝、台北郊外で投票を行った。一方、馬候補は記者団に「再選に自信があるか」と尋ねられると、ほほ笑んでうなずいた。

 馬候補が再選されれば、中国との融和政策が更に進むが、中国が台湾統一に向けて台湾経済の更なる囲い込みを進めつつ、政治的対話を求めてくる可能性がある。

 一方、蔡候補が当選すれば、中国では胡錦濤政権が取ってきた「経済優先、政治は後回し」という台湾政策に対する批判が生じるおそれがある。また、軍などで台湾への強硬派が台頭し、日本を含めた東アジアの情勢にも影響が及ぶ可能性がある。

 投票結果は早ければ日本時間14日午後7時過ぎにも判明する見通しだが、激しい戦いだけに最後までもつれる可能性もある。