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【時系列でわかる⑨】人質13人の解放と引き換えに…イスラエルが拘束の囚人39人を釈放へ(16日~24日まで)

2023年11月17日 15:18
【時系列でわかる⑨】人質13人の解放と引き換えに…イスラエルが拘束の囚人39人を釈放へ(16日~24日まで)

10月7日、中東パレスチナ自治区のイスラム組織「ハマス」が、イスラエルに向けてロケット弾などによる激しい攻撃を開始。イスラエル側も反撃し、武力衝突が激化しています。

ロイター通信などはパレスチナ当局者の話として、イスラム組織ハマスが拘束している人質13人の解放と引き換えに、イスラエルが拘束しているパレスチナ人の囚人39人が釈放されると伝えました。

39人のうち、24人が女性で、15人は10代の若者だということです。

武力衝突をめぐる動きを、時系列でまとめます。
(記事中の日付は原則、現地時間です)

■11月16日 イスラエル軍、ガザ地区のシファ病院でハマスの“拠点”捜索続けている模様

イスラエル軍は16日もガザ地区最大のシファ病院で、イスラム組織「ハマス」の拠点の捜索を続けている模様です。一方、南部でも、住民に避難を呼びかける新たなビラがまかれました。

イスラエル軍はガザ地区最大のシファ病院に突入し、病院内で「ハマス」の武器や弾薬が見つかったとする映像を、15日に公開しています。

しかし、地下にあるとしていたハマスの拠点や司令部の映像は含まれておらず、ロイター通信は16日、イスラエル軍高官の話として、軍の部隊が病院内をくまなく捜索していると報じています。

こうした中、ガザ地区南部の一部の地域で住民に避難を呼びかけるイスラエル軍のビラが16日朝にかけて投下されたということです。

ガラント国防相は15日、地上作戦は最終的に「北部も南部も含まれる」と発言していて、すでに北部から多くの住民が避難している南部でも軍事作戦がさらに拡大する恐れがあります。

■11月16日 シファ病院にハマスの“地下トンネル” イスラエル軍が映像公開

イスラエル軍は16日、ガザ地区最大のシファ病院で、イスラム組織「ハマス」の地下トンネルを発見したとして映像を公開しました。

ロイター通信によりますと、イスラエル軍は16日、ガザ地区最大のシファ病院でハマスの地下トンネルと武器を積んだ車両を見つけたとして映像を公開しました。

公開された映像には、地下に開いた穴の中に、なんらかの構造物があるのが確認できます。

また、近くの建物で人質として拘束されていたイスラエル人の女性の遺体を見つけたということです。死因は明らかにされていません。

一方、ガザ地区南部の一部の地域では住民に避難を呼びかけるイスラエル軍のビラが16日朝にかけて投下されたということです。

ガラント国防相は15日、地上作戦は最終的に「北部も南部も含まれる」と発言していて、すでに北部から多くの住民が避難している南部でも軍事作戦がさらに拡大する恐れがあります。

■11月16日 国連運営の学校「軍事利用されている」ガザ地区

国連機関のトップは16日、イスラエルとイスラム組織「ハマス」の衝突が続くパレスチナ自治区ガザ地区で、国連が運営する学校が軍事利用されていることを明らかにしました。

UNRWA(=国連パレスチナ難民救済事業機関)のラザリーニ事務局長は16日、ガザ地区で国連が運営する学校が軍事利用されているとの報告を受けているとして、深い懸念を示しました。

国連パレスチナ難民救済事業機関・ラザリーニ事務局長「最近、国連が運営する学校で武器が発見されるなど、軍事利用されているとの報告を受けた」

学校で発見された武器については、イスラエル軍とハマス、どちらのものかは言及しませんでしたが、ガザ地区北部の少なくとも2か所の学校には、イスラエル軍の戦車が配置されているとしています。

一方、WFP(=国連世界食糧計画)は、国連と連携していたガザ地区のパン販売店23軒すべてが営業を停止したと明らかにした上で、「すでに脱水症状や栄養失調のケースが出始めていて、飢餓のリスクが高まっている」と警告しています。

人道危機が深刻化する中、ガザ地区では16日に再び通信が遮断されたとの情報もあり、住民らの暮らしへの懸念が高まっています。

■11月16日 ガザ地区戦後統治 欧米当局者が国連部隊派遣案を非公式に検討か

アメリカのブルームバーグ通信はパレスチナ自治区ガザ地区の戦後統治をめぐり、欧米の当局者が国連部隊を派遣する案を非公式に検討していると報じました。

ブルームバーグが欧米関係者の間で検討されていると伝えたのは、PKO=国連平和維持活動に基づく部隊の派遣やイスラエルとアラブ諸国による4回の中東戦争の休戦を監視してきた国連休戦監視機構の役割を拡大する案です。

ただ、ガザの戦後統治をめぐってはイスラエルのネタニヤフ首相が安全保障に関与していくと繰り返し主張しています。

今回の非公式の協議に参加した当局者も「イスラエルが国連の関与に懐疑的であるのは認識している」としたうえで、「こうした議論自体がイスラエル側に作戦の早期終了とその後の対応を考えさせる圧力にもなりえる」と述べたということです。

■11月17日 ガザ地区 今月15日以降、支援物資の搬入滞る 燃料不足などの影響

イスラエルとイスラム組織「ハマス」の衝突が続くパレスチナ自治区ガザ地区では、燃料不足などの影響で今月15日以降、支援物資の搬入が滞っていて人道状況のさらなる悪化が懸念されています。

UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関によりますと、ガザ地区では燃料不足や停電の影響で今月15日以降、3日連続で支援物資が搬入されていないということです。

人道危機が深刻化する中、イスラエルは17日までに、アメリカの要請に応じてガザ地区に燃料を積んだトラックが1日2台入ることを承認しました。

燃料は上下水道の維持などに使われるということで、住民やイスラエル軍の兵士に感染症が蔓延するのを防ぐ狙いがあるとしています。

ただ、国連は、支援物資を運搬するだけでも1日あたり少なくとも12万リットルの燃料が必要だとしていて、今回のイスラエルの決定が人道状況の改善につながるかは不透明です。

■11月17日 イスラエル軍、ガザ地区南部への作戦拡大を示唆

パレスチナ自治区ガザ地区でイスラエルとイスラム組織「ハマス」の衝突が続く中、イスラエル軍の報道官は17日、ガザ地区南部への作戦拡大を示唆しました。

イスラエル軍の報道官は17日、「ハマスが存在する場所なら、ガザ地区の南部であっても作戦を実行する」と強調しました。

イスラエル軍は、これまでガザ地区北部の住民に南部への退避を呼びかけていて、南部でも地上侵攻が拡大すれば、さらなる人道危機が懸念されます。

こうした中、ガザ地区最大のシファ病院にハマスが司令部を置いていると主張しているイスラエル軍は17日、「病院でさらに地下施設を発見し、人質の情報を収集している」と発表しました。

一方、シファ病院の医師は17日、ロイター通信の取材に対し、「イスラエル軍は病院内で何も見つけられていない」と述べたということです。

■11月18日 イスラエル軍が攻撃拡大、ガザ南部でも“せん滅作戦”へ

イスラエル軍によるガザ地区北部への空爆で、多数の死傷者が出ているもようです。避難所となっていた学校など2か所が被害を受け、少なくとも80人が死亡したとみられています。

パレスチナ側が公開した映像では、ガザ地区北部の学校の教室内の床に多くの人が横たわっている様子などが映っています。

中東の衛星放送アルジャジーラは、ガザ地区北部にある国連が運営する学校が18日、イスラエル軍の空爆を受け、数十人が死亡したと伝えました。

また、AFP通信などは、避難所となっていた別の建物も空爆され、子どもを含む多数の死傷者が出ていると伝えています。この2つの空爆で、少なくとも80人以上が死亡したとみられています。

こうした中、イスラエル軍が制圧したシファ病院をWHO(=世界保健機構)の公衆衛生専門家などで構成された調査チームが訪れました。病院内には銃弾や砲撃の跡が残り、患者の治療ができない状況で「人が生きる場所ではない」としています。

ただ、病院内には依然、32人の新生児を含む291人の患者がいます。イスラエル軍の突入後、治療ができなくなり、数人の患者が死亡しているとして、WHOは早急に退避できるよう準備を進めているとしています。

イスラエル軍はガザの住民に、北部から南部に避難するよう呼びかけてきましたが今後、南部でもハマスの殲滅作戦を行うとしています。

ロイター通信によりますと、南部のハンユニスなどでも18日、イスラエル軍の空爆があり、少なくとも47人が死亡したということです。

■11月18日 イスラエルとハマス“戦闘休止と人質一部解放で暫定合意”米報道

アメリカの主要メディアは、イスラエルとイスラム組織ハマスが5日間の戦闘の休止とひきかえに人質を一部解放することで合意したと報じました。

ワシントン・ポストはアメリカの仲介で人質の女性や子ども数十人の解放とひきかえに5日間、戦闘を休止することでイスラエルとハマスが暫定的な合意に達したと報じました。数日以内に実行される可能性があるとしています。

ただ、アメリカ政府関係者は「まだ合意には達していない。合意できるように努力している」とSNSで投稿しています。

ガザ地区では、イスラエルの攻撃による被害が拡大していて、中東のメディア・アルジャジーラなどによりますと、ガザ北部で国連が運営する学校や避難所が空爆を受け、80人以上が死亡したとみられています。

■11月19日 人質の一部解放へ交渉を仲介…カタール首相「成立に向け自信」

イスラエルとイスラム組織ハマスが人質の一部解放で暫定合意したと報じられる中、交渉を仲介している中東カタールの首相は19日、交渉は継続しているとした上で、「成立に向けて自信を深めている」と明らかにしました。

ロイター通信によりますと、人質の交渉を仲介しているカタールのムハンマド首相は19日、EU=ヨーロッパ連合の外相にあたるボレル上級代表と会談後、記者会見を行いました。

ムハンマド首相は、この場で「人質解放の交渉はまだ続いている」と前置きした上で「その課題は非常に小さく交渉が成立する自信を深めている」と明らかにしました。

これに先立ちアメリカの主要メディアは、イスラエルとイスラム組織ハマスが、5日間の戦闘の休止とひきかえに人質を一部解放することで暫定合意したと報じていました。

こうした中、ムハンマド首相も交渉が進展していることを明らかにした形です。

■11月19日 ガザ地区シファ病院から少なくとも30人の新生児の避難完了

イスラエル軍が制圧したパレスチナ自治区ガザ地区のシファ病院から、少なくとも30人の新生児の避難が完了したとAP通信が報じました。

これはAP通信が19日、ガザ保健省の報道官の話として伝えたもので、少なくとも30人以上の新生児が、シファ病院からすでに避難していて、今後、エジプトに移送されるということです。

イスラエル軍が、ハマスの司令部があるとして制圧したシファ病院をめぐっては、WHO=世界保健機関の現地調査チームが18日、患者の治療ができない状況で「人が生きる場所ではない」などと訴えた上で、避難計画を立てているとしていました。

調査チームが入った時点で、病院内には32人の新生児を含む291人の患者がいたということです。

■11月18日 新生児31人、イスラエル軍制圧のシファ病院から退避 救急車で脱出…20日にエジプトへ

WHO=世界保健機関は19日、イスラエル軍が制圧したパレスチナ自治区ガザ地区のシファ病院から新生児31人が退避したと明らかにしました

WHOによりますと、シファ病院から健康上の深刻な問題を抱えた31人の新生児が19日、救急車でガザ地区南部の別の病院に退避したということです。ロイター通信は、20日にエジプトに移送されると報じています。

イスラエル軍がハマスの司令部があるとして制圧したシファ病院をめぐっては、WHOの現地調査チームが18日、「人が生きる場所ではない」などと訴えていました。

こうした中、アメリカの主要メディアは、イスラエルとイスラム組織ハマスが5日間の戦闘の休止とひきかえに人質を一部解放することで暫定合意したと報じました。数日以内に実行される可能性があるとしています。

一方、交渉を仲介している中東カタールの首相は19日、「交渉は継続中」とした上で「残された課題は非常にささいなもので、交渉成立の自信を深めている」と強調しました。

ガザ地区では、イスラエルの攻撃による被害が拡大していて、中東のメディア、アルジャジーラなどによりますと、ガザ北部で国連が運営する学校や避難所が空爆をうけ80人以上が死亡したとみられています。

■11月19日 シファ病院の“ハマス地下トンネル内部”とする映像 イスラエル軍が新たに公開

イスラエル軍は19日、シファ病院で、イスラム主義組織ハマスがつくった地下トンネルの内部だとする映像を新たに公開しました。

イスラエル軍が19日に公開した新たな映像では、カメラが地下トンネルの内部に入り、らせん階段のようなものも確認できます。最後は扉に突き当たり、映像は終わりました。

シファ病院の地下10メートルに長さ55メートルのトンネルを確認したとしていて、侵入を阻止するための様々な仕掛けがあったと主張しています。

イスラエル軍はシファ病院の地下にハマスの司令部があるとしていて、捜索を続けているとみられます。

一方、WHO=世界保健機関によりますと、シファ病院から健康上の深刻な問題を抱えた31人の新生児が19日、救急車でガザ地区南部の別の病院に退避したということです。ロイター通信は、20日にエジプトに移送されると報じています。

シファ病院をめぐっては、WHOの現地調査チームが18日、「人が生きる場所ではない」などと訴えていました。

こうした中、アメリカの主要メディアは、イスラエルとイスラム組織ハマスが5日間の戦闘の休止とひきかえに人質を一部解放することで暫定合意したと報じました。数日以内に実行される可能性があるとしています。

交渉を仲介している中東カタールの首相は19日、「交渉は継続中」とした上で「残された課題は非常にささいなもので、交渉成立の自信を深めている」と強調しました。

■11月19日 イスラエル軍 ハマス“人質連行”映像公開

イスラエル軍は、イスラム主義組織ハマスによって人質がシファ病院に連行されたとする映像を新たに公開しました。

イスラエル軍の報道官は19日の記者会見で、先月7日のハマスの襲撃後、タイ人とネパール人がシファ病院に連行されたとする防犯カメラの映像を新たに公開しました。シファ病院の地下にハマスの司令部があり、人質を拘束していたと主張しています。

イスラエル軍はさらに、シファ病院でハマスが作った地下トンネルの内部だとする映像も新たに公開しました。らせん階段のようなものが確認でき、最後は扉に突き当たり、映像は終わりました。

シファ病院の地下10メートルに長さ55メートルのトンネルを確認し、侵入を阻止するための様々な仕掛けがあったと主張しています。

一方、WHO(=世界保健機関)によりますと、シファ病院から健康上の深刻な問題を抱えた31人の新生児が19日、救急車でガザ地区南部の別の病院に退避したということです。ロイター通信は20日にエジプトに移送されると報じています。

こうした中、アメリカの主要メディアは、イスラエルとイスラム組織ハマスが5日間の戦闘の休止とひきかえに、人質を一部解放することで暫定合意したと報じました。数日以内に実行される可能性があるとしています。

交渉を仲介している中東カタールの首相は19日、「残された課題は非常にささいなもので交渉成立の自信を深めている」と強調しました。

■11月21日 イスラエル・ネタニヤフ首相 ハマスとの“人質解放”交渉案「前進している」

イスラエルのネタニヤフ首相は21日、イスラム組織ハマスとの人質解放に関する交渉案について、「前進している」と述べました。

イスラエルのネタニヤフ首相は21日、イスラム組織ハマスとの人質解放に関する交渉案について、「前進している。まもなく良い知らせがあることを望んでいる」と述べました。

また、イスラエル政府は、戦時内閣や安全保障内閣の閣議などを現地時間21日夜に開くと発表しました。イスラエルメディアによると、人質に関する交渉について政府内で「投票」を行うということです。

アメリカNBCは情報筋の話として、人質解放をめぐる交渉について暫定的な合意に達したとしています。

第一段階ではハマスに捕らわれたおよそ50人の女性と子どもの人質を、イスラエル側で囚人となっているおよそ150人のパレスチナ人と交換することや、4~5日間の戦闘休止が設けられる見通しで、イスラエル政府の承認待ちだと報じています。

またアルジャジーラによると、ハマス指導者のハニヤ氏は21日、「イスラエルとの休戦合意が近い」とSNSで表明しています。

■日本時間11月22日午前 ハマスとの人質解放交渉案、イスラエル内閣が承認

イスラエルの内閣はイスラム組織「ハマス」との人質解放に関する交渉案について閣議を開き、22日にこれを承認しました。早ければ23日にも人質解放が実現する可能性があるということです。

人質解放の交渉をめぐっては、イスラエルの政権内で戦闘の一時休止に対する反対の声が根強くありましたが、21日夜からの閣議で詰めの協議を行い、人質の解放と引き換えに戦闘休止を受け入れることを賛成多数で承認しました。

イスラエルメディアによりますと、交渉案では少なくとも4日間、戦闘が一時休止され、その間に女性と子どもの人質50人が解放されるということです。

この間、ガザ地区でイスラエル軍の地上作戦は全面的に一時休止し、空爆も北部を除き休止するとされ、追加の人質が解放されれば、戦闘休止の期間も延長されるということです。

また、交渉案にはパレスチナ人の囚人の釈放や、ガザ地区への燃料や人道支援物資の搬入の許可も含まれています。

早ければ23日にも、人質解放が実現する可能性があるということです。

■日本時間11月22日正午過ぎ イスラエルとハマス、人質解放と4日間の戦闘休止で合意 カタール政府発表

イスラエルとイスラム組織「ハマス」の人質解放交渉をめぐり仲介したカタール政府は人質解放とひき換えに少なくとも4日間の戦闘休止で両者が合意したと発表しました。

カタール政府は日本時間22日正午すぎ、イスラエルとハマスが少なくとも4日間の戦闘の休止で合意したと発表しました。

合意の条件には、ハマスが女性と子どもの人質50人を解放することと引き換えに、イスラエルがパレスチナ人の女性と子どもの囚人複数人を釈放することが含まれるとしています。24時間以内に戦闘休止の開始時間が発表されるということです。

また、期間中はガザ地区への大規模な人道支援物資や燃料の搬入も認められるとしています。イスラエル政府も22日、交渉内容に合意したことを発表しています。

一方、ロイター通信によりますと、ハマス側は釈放されるパレスチナ人は150人だとしています。

■11月22日 イスラエルとハマスの戦闘休止“現地時間23日午前10時開始”複数のメディアが報じる

中東の衛星テレビ局・アルジャジーラなど複数のメディアが、イスラエルとイスラム組織ハマスとの間で合意した戦闘休止について、ハマスの発表として、現地時間の23日午前10時(日本時間23日午後5時)に開始されると報じました。

ハマスの高官はアルジャジーラに対し、戦闘休止はガザ地区の全地域を対象とするとしています。

■11月22日 ユニセフ「ガザ地区は子どもたちにとって世界で最も危険な場所」国連安保理緊急会合

国連の安全保障理事会で22日、イスラエルとイスラム組織「ハマス」の衝突が続くパレスチナ自治区ガザ地区に関する緊急会合が開かれ、ユニセフ(=国連児童基金)は、「ガザ地区は子どもたちにとって世界で最も危険な場所だ」と訴えました。

国連安保理は22日、ガザ地区の子どもと女性に関する緊急会合を開きました。会合でユニセフのラッセル事務局長は、衝突開始から46日間で5300人以上の子どもが殺害されたほか、今も1200人以上の子どもががれきの下敷き、または行方不明になっていると明らかにしました。

ユニセフ・ラッセル事務局長「ガザ地区での死者の40%は子どもたちだ。これは前例のないことだ。ガザ地区は子どもたちにとって世界で最も危険な場所だ」

国連によりますと、ガザ地区では、毎日180人の女性が帝王切開のための麻酔や鎮痛剤などがない状態で出産しているほか、汚染された水でミルクをつくらざるを得ないなど、人道危機が深刻化しています。

■11月22日 ガザ地区での戦闘休止 日本時間23日午後5時開始 中東メディアなどが報じる

イスラエルとイスラム組織ハマスとの合意に基づくパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘の休止について、日本時間23日午後5時に開始されると中東メディアなどが報じました。

イスラエルのネタニヤフ首相は、22日の記者会見で、人質解放とひき換えに少なくとも4日間の戦闘休止でハマスと合意したことを受け、「軍事的な圧力が人質解放への道を開いた」と地上作戦の意義を強調しました。また、「完全勝利まで戦いは続ける」とも話しました。

ガザ地区での戦闘休止をめぐっては、中東の衛星テレビ局アルジャジーラなどが、ハマス側の発表として現地時間の23日午前10時、日本時間の午後5時に開始されると報じています。

ハマスの人質解放についても、イスラエルメディアは戦闘休止と同じ午前10時に始まると伝えていて、1日あたり12人から13人ほどが解放される見通しだということです。

■11月22日 シファ病院敷地内・地下トンネルの新たな映像を公開 ハマス拠点か

イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ地区のシファ病院敷地内にある地下トンネルの新たな映像を公開しました。イスラエル軍はイスラム組織ハマスの拠点だと主張しています。

イスラエル軍が22日に公開した地下トンネルの映像。トンネルはガザ地区のシファ病院敷地内にあり、高さ2メートルほどだということです。映像には広い部屋が映し出され、イスラエル軍はエアコンが完備されたハマスの会議室だと主張しています。

トンネル内にはトイレや、キッチンもあるということで、イスラエル軍幹部は「ハマスは病院を人間の盾として利用していた」と改めて非難しました。

■日本時間11月23日午後 「数時間内に何らかの発表ある」イスラエルとハマスの戦闘一時休止めぐり

イスラエルとイスラム組織ハマスが合意した戦闘の一時休止について交渉を仲介したカタール政府は「数時間内に何らかの発表がある」と明らかにしました。

イスラエルの有力紙「ハーレツ」はイスラエルとイスラム組織ハマスが合意した戦闘の一時休止について現地時間の23日午前10時、日本時間の午後5時から始まる予定だったものの遅れているとしています。

こうした中交渉を仲介したカタール外務省の報道官が「数時間以内に何らかの発表がある」と明かしたということです。

一方、人質解放についてロイター通信はアメリカホワイトハウスの報道官が「最終的な詰めの作業を行っている」と説明したと報じました。イスラエル政府高官は人質の解放は現地時間の24日以降になるとしています。

■11月23日 “戦闘休止”に遅れか…ガザ地区の現在は 現時点で公式の声明なし

イスラエルとイスラム組織ハマスが合意した戦闘の一時休止について交渉を仲介したカタール政府は「数時間内に何らかの発表がある」と明らかにしました。

ハマス側は当初現地時間の午前10時から戦闘が休止されるとしていました。ちょうど今は午前10時を回ったところで、戦闘の休止が開始されたのかはまだ分かっていません。30分ほど前からこちらで取材しているあいだは、2週間ほど前にこの地点に来た際とほぼ変わらず、数分おきに爆発音がしているほか、時折黒煙があがる様子も確認できます。

先ほど入った情報ですがイスラエルメディアは、交渉を仲介したカタール政府が「戦闘の一時休止がいつ始まるのか何等かの発表があると」の声明を出したと伝えています。

イスラエルメディアは戦闘の休止について、合意が保留されているため、開始が遅れるとの見通しを伝えていますが、人質の解放も含め今回合意した内容が本当に実行されるのか、ガザ地区の住民、人質の家族、多くの人が見守っているといった状況です。

■11月23日 イスラエルとハマスの戦闘一時休止、日本時間24日午後2時から カタール外務省発表

イスラエルとイスラム組織ハマスが合意した戦闘の一時休止をめぐり、仲介を行っているカタールの外務省は23日夜、日本時間24日午後2時から一時休止を行うと発表しました。

イスラエルとハマスが合意した戦闘の一時休止について、仲介を行っているカタールの外務省は日本時間23日夜、会見を行い、現地時間24日午前7時(=日本時間24日午後2時)から戦闘の一時休止を行い、現地時間午後4時(=日本時間午後11時)から最初の人質13人の解放を行うと発表しました。また、人道支援物資のガザ地区への搬入も、戦闘の休止が始まり次第、すぐに行われるとしています。

当初、戦闘の休止は日本時間23日午後5時から始まる予定でしたが、遅れていて、イスラエル軍の報道官は、「ガザ地区での作戦は続いている。我々は政治的な判断を待っているところだ」と述べていました。

イギリスのBBCは「ハマス側から追加の要求があった」と報じるなど、交渉の詰めの作業が続けられていたとみられます。

■日本時間11月24日 ガザ地区戦闘“一時休止”日本時間午後2時から 午後11時から“最初の人質”13人解放へ

イスラエルとイスラム組織ハマスが合意したパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘の一時休止が日本時間24日午後2時から始まります。

イスラエルとハマスが合意した戦闘の一時休止について、仲介を担うカタールの外務省は、現地時間の24日午前7時=日本時間24日午後2時からガザ地区全域で行われると発表しました。

日本時間午後11時からはハマスが拘束し解放に合意している人質50人のうち最初の13人が解放されるということです。

イスラエルの首相府は23日、解放される最初の人質のリストを受け取り、家族への連絡を進めていると発表しました。

少なくとも4日間の戦闘休止の期間中、ハマス側が拘束する人質と引き換えにイスラエルが拘束中のパレスチナ人の囚人も釈放されます。カタールは「4日目までにさらなる人質の解放が合意され、戦闘休止が延長されることを期待する」としています。

戦闘の休止が始まり次第、人道支援物資のガザ地区への搬入も行われる予定で、エジプト政府によりますと1日あたり13万リットルのディーゼル燃料が送られるということです。

ただ、イスラエル軍の報道官は23日、「今後数日間は戦闘の次の段階の準備に集中する」としていて、戦闘休止はあくまで一時的なものだと強調しています。

■11月24日 ガザ地区“戦闘休止期間”始まる…夜には人質13人解放か

イスラエルとイスラム組織ハマスが合意したパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘の一時休止期間が日本時間24日午後2時から始まりました。今後、合意が着実に履行されるかが焦点です。

イスラエルとハマスの戦闘の一時休止期間は、現地時間の24日午前7時=日本時間の24日午後2時からガザ地区全域で始まりました。少なくとも4日間、戦闘が休止される予定ですが、ガザ地区の映像では午後2時過ぎに大きな黒煙が上がる様子が確認できたほか、さらに午後3時過ぎにも再び大きく黒煙が上がりました。なぜ黒煙が上がったのかは分かっていません。

人質の解放交渉を仲介してきたカタール外務省は、日本時間の24日午後11時にハマスが拘束し解放に合意している人質50人のうち最初の13人が解放される予定だと発表しています。

今後、戦闘の休止や人質の解放など、双方が合意を着実に履行するかどうかが焦点です。

■11月24日 人質13人の解放と引き換えに…イスラエルが拘束の囚人39人を釈放へ

ロイター通信などはパレスチナ当局者の話として、イスラム組織ハマスが拘束している人質13人の解放と引き換えに、イスラエルが拘束しているパレスチナ人の囚人39人が釈放されると伝えました。

39人のうち、24人が女性で、15人は10代の若者だということです。

■11月24日 ガザ地区の戦闘一時休止 人質の解放始まる

イスラエルとイスラム組織ハマスが合意したパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘の一時休止が日本時間24日午後2時から始まり、イスラエルメディアによると、日本時間24日午後11時すぎ、13人の人質の解放が始まりました。

解放された人質は、エジプトとガザ地区の境界にあるラファ検問所を通って、一度、エジプト側に出された後、空軍基地に車で到着する予定です。

人質の皆さんは空軍基地で健康診断を受けた後、初めて家族などと電話やメールで連絡が取れるようになるということです。その後、症状に応じてそれぞれ、イスラエル国内の病院に4機のヘリコプターで搬送され、そこでようやく家族などと再会できる見込みです。

先月始まった衝突以降、双方の合意に基づく戦闘休止と人質解放は初めてですが、25日以降も予定されている人質解放が着実に実行されるかが焦点となります。

■11月24日 イスラム組織ハマス、イスラエル人13人含む24人の人質解放 軍事衝突以来初

イスラム組織ハマスにとらわれていた人質のうち、イスラエル人13人を含む24人が解放されました。こうした人質解放は、先月始まった軍事衝突以来、初めてのことです。

解放の交渉を仲介したカタール政府によりますと、24日に解放されたのはイスラエル人の女性や子ども13人に加え、タイ人10人、フィリピン人1人の合わせて24人だということです。タイ人とフィリピン人の解放は今回のイスラエルとハマスによる合意に基づくものではないとしています。

人質たちはラファ検問所を通っていったんエジプトに入り、その後、イスラエル軍の空軍基地に到着し健康診断を受けるなどしました。

人質たちは、搬送先の病院で家族との再会を果たすことになっています。

先月始まった軍事衝突以降、双方の合意に基づく戦闘休止と人質解放は初めてですが、今後も予定されている人質解放が着実に実行されるかが焦点となります。

こうした中、アメリカのバイデン大統領は人質解放をうけて演説しました。今回の解放を評価しつつも「始まりに過ぎない」と述べ、25日にさらに多くの人質が解放されることに期待を示しました。

一方で、今回解放された人質にアメリカ人が含まれていなかったとして、一刻も早い解放を改めて求めています。