ミャンマー軍事政権「非常事態宣言」6度目の延長
ミャンマーの軍事政権は31日、「非常事態宣言」を再び延長すると発表しました。3年半前のクーデター以降、延長は6度目となります。
ミャンマー軍は31日、国営メディアを通じ、3年半前のクーデターで発令した非常事態宣言を、6か月間延長すると発表しました。
延長は6回目で、理由について軍は、民主派勢力の「テロ行為」のため、「地域の平和と安定を回復する必要がある」と主張しています。
宣言解除から半年以内に総選挙を実施する必要がありますが、戦闘の激化で準備が整わないことや軍の状況が不利になり、影響力が低下していることなど、宣言の延長は軍にとっての懸念が反映されたものとみられます。
地元メディアによりますと、軍は先月、今年10月に国勢調査を行い、来年、総選挙を実施する方針を明らかにしていますが、強行すれば民主派勢力の反発は必至です。
一方、ミャンマー情勢については、先週行われたASEAN関連外相会議でも主要な議題の一つとなり、中国やインドなどの周辺国や国連も参加して協議する新たな枠組みを発足させることなども議論されましたが、事態の打開につながるかは不透明です。