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停戦協議続く ロシア外相「前進あった」ウクライナ側の提案評価も

2022年4月2日 8:49

ウクライナとロシアの停戦協議についてロシアのラブロフ外相は1日、ウクライナ側が提案している安全保障の枠組みについて「前進があった」などと評価する姿勢を示しました。

停戦協議ではウクライナの今後の安全保障体制が大きな焦点ですが、ウクライナ側は先月29日、ロシアと関係が良好な中国やトルコなどを含めた新たな枠組みを提案しています。

ラブロフ外相「(ウクライナ側の提案に対し)現在、返答を準備している。ウクライナがどの陣営にも属さずNATO加盟を断念するという点で進展がある」

ラブロフ外相は1日、このように述べ、ウクライナ側の提案を評価する姿勢を示しました。

ただ、ウクライナと対立しているロシアの支配地域の扱いについて、メジンスキー大統領補佐官は「我々の立場に変わりはない」と譲らない姿勢を示しています。

停戦協議は1日もオンラインで行われました。

こうしたなかロシア政府は1日、ウクライナ軍のヘリがロシア領内のベルゴロドに侵入し燃料貯蔵所を攻撃したと発表しました。ロシア側は「停戦協議に水を差す行為だ」と非難しています。

ただ、ウクライナ側は関与について「確認も否定もしない」と述べています。

一方、ウクライナの原発を運営するエネルゴアトムは1日、チョルノービリ原発を占拠していたロシア軍が撤退したと明らかにしました。

IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長はチョルノービル原発についてできる限り早く訪問し、現地の安全確保や切断されている核物質のモニタリングシステムを復旧させたいとしています。

軍事侵攻から1か月以上が経過し、欧米諸国はロシアへの制裁を強めていますが、EU=ヨーロッパ連合の首脳は1日、ロシア寄りの立場を維持する中国の習近平国家主席とオンラインで会談しました。

この中でEUのミシェル大統領は習主席に対し、経済面や軍事面で支援しないよう警告したということです。