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伊・ナポリターノ大統領再選 異例の続投

2013年4月21日 16:16

 2月の総選挙以来、新政権発足のメドが立たず新しい大統領選びも難航していたイタリアで20日、87歳のナポリターノ大統領が再選された。混乱の長期化を避けるため、異例の続投を決めた形。

 イタリアでは総選挙の結果、上院で過半数を獲得する勢力が出ず、最大勢力となった中道左派連合が主導した連立協議も不調に終わり、2か月近く新政権が樹立できない状態が続いている。

 18日からは連立交渉の調整役として期待される新しい大統領を決める投票が議会で行われていたが、中道左派連合が内部分裂し、5回の投票でも決まらず連合を率いるベルサーニ氏が辞意を表明するなど混乱が続いていた。

 こうした事態を受け、中道左派連合やベルルスコーニ前首相が率いる勢力などは現職のナポリターノ大統領に続投を緊急要請。87歳の大統領はこれまで高齢を理由に続投を否定していたが、これを受け入れ、20日行われた6回目の投票で過半数の票を獲得し再選が決まった。

 地元メディアによると、大統領が2期務めるのは史上初めてで、混乱の長期化を避けるため異例の続投を受け入れた形。大統領は連立政権樹立に向け、各党に週明けにも歩み寄りを提案するとみられている。