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自国デモ拡大 ブラジル大統領の訪日中止に

2013年6月21日 12:30

 ブラジルで続いている政府に対する抗議デモは、20日も50万人以上が参加するなど沈静化のメドが立たず、ルセフ大統領は来週予定されていた日本訪問を取りやめた。

 AP通信によると、ブラジルでは20日、少なくとも80の都市でデモが行われ、50万人以上が参加したという。首都・ブラジリアでは、暴徒化した参加者が外務省に突入を試み、警官隊が催涙ガスなどを発射する事態となった。

 一連のデモのきっかけとなった地下鉄とバスの料金値上げについては撤回が決まっているが、不満の矛先は1年後の「2014 FIFA ワールドカップ ブラジル」への巨額の税金投入や、不十分な教育・福祉政策など多岐にわたり、沈静化のメドは立っていない。

 こうした事態を受け、ルセフ大統領は「国を離れるのは政治的に難しい」として、来週予定していた日本訪問を延期した。