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ワシントン大行進から50年 米で記念行事

2013年8月29日 12:06

 アメリカで人種差別の撤廃を訴えたキング牧師が、首都・ワシントンで大行進を行ってから28日でちょうど50年。ワシントンでは、同じ場所でデモ行進と式典が行われた。現地から青山和弘記者が報告。

 28日は雨もようの中、多くの人がワシントン中心部を行進した。1963年の大行進には20万人以上が参加したといわれているが、主催者によると今回は約10万人が参加した。そして、50年前、キング牧師が「アイ・ハブ・ア・ドリーム」の一節で知られる名演説を行った演台には、オバマ大統領が上った。

 オバマ大統領「『やるべきことを成し遂げた』と言ったら、英雄に失礼だろう。この国が前進し続けるには、満足せず、常に用心する必要がある」

 黒人初の大統領は誕生したが、一方で人種差別問題の絡んだ事件や裁判は後を絶たず、黒人世帯の収入の平均は、いまだ白人の約6割にとどまっている。

 参加者「まだ多くのことが変わっていない。だからここに来たかったのです」

 50年たっても残る「偏見と格差」。キング牧師の夢は、まだ道半ばだ。